全世界にはインプラントは数百種類もあり、インプラントメーカーも多く存在します。 メーカーによっても表面性状や形状も様々であり、同じインプラントメーカーの中でも数種類存在することも普通です。
患者様にとって、クリニックでインプラント手術を行う際に、どのインプラントを使用するかの選択を聞かれることは、ないかもしれません(一般の人にはわかりにくいので)。しかし、自分の体に入り、永く機能するものなので、少しは知りたくありませんか?
そこで、そんな不安や疑問を持つ患者様のために、ここではあえて説明していこうと思います。
インプラントメーカーについて
インプラントにはいわゆる4大メーカーが存在しております。以下が4大インプラントメーカーです。
- ストローマンインプラント
- ノーベルバイオケアインプラント
- ジンヴィインプラント
- アストラティックインプラント
その他にアジア地域では、オステムインプラントなどが有名です。
現在、全世界売り上げ一位はストローマンインプラントとなり、多くのドクターが使用しております。なぜ、このインプラントが多くの支持を得ているかというと、数十年にわたる長期的な実績があり、様々な臨床研究、そして、科学的根拠に裏付けされた高品質のインプラントを開発、そして全世界に提供しているからです。
インプラント大阪では、安心の世界シェア1位のストローマンインプラントとアジア一位のオステムインプラントを使用しており、上部構造のセラミックはセラミストとよばれるセラミック専門の技工士が作製しており、強度と色彩を最高レベルで仕上げております。
世界中には多くのインプラントが存在しますが、残念ながら十分な臨床研究がされておらず、安全性が乏しく科学的根拠の乏しいインプラントも多数存在します。そして、長期的実績がないインプラントでは、今後どのような経過をたどるのかが予想しにくく、場合によっては破折や脱落の危険性もあるかもしれませんので、注意が必要です。インプラント大阪ではそのようなインプラントは使用しておりません。
インプラント形状について
インプラントの形状は昔と今とではだいぶ異なっています。昔のインプラントはブレードタイプといって、骨の間に板状のブレードを差し込むことによって噛めるようにしていました。昔は天然歯と結合し、天然歯に助けてもらわないとインプラント自体で噛むことは困難でしたが、今は形状や表面性状によって、骨との結合が強固になり、インプラントのみでの咬合が可能になりました。
シングルスタンディング(一本で機能できるインプラント)でも形状は色々とあります。
- Parallel walled
- Tapered anatomic
- Cylinder screw
- Cylinder
- One-piece
- Other
など色々な形状があります。それぞれに機能は異なり、得意な治療も異なります。
同じメーカーでも、抜歯即時に使用するインプラントなどは形状が異なります。
インプラント表面性状について
昔は機械加工(マシーンサーフェイス)されたツルツルの表面のインプラント体が使用されていましたが、オッセオインテグレーションまでのスピードも遅く、接触する表面性も少なくなるため現在はほとんど使用されておりません。現在では早期のオッセオインテグレーションを獲得するため、表面に様々な処理が施されています。例えば、サンドブラスト処理、放電加工、ハイドロキシアパタイト加工などが、単独、もしくは複合的施されている。
マシーンサーフェイスより、ラフサーフェイスにすることにより、表面積を増加させることができるので、骨との生着率もよく、より強固な結合となり、しっかりと噛めるようになっています。
ティッシュレベルインプラントとボーンレベルインプラントの違いについて
ティッシュレベルインプラントは粘膜を貫通する部分が歯肉縁のショルダー部にあり、周囲の軟組織に適応しやすくしています。プラットフォーム(上部構造との接合部)は粘膜レベルに一致しています。歯茎に優しいシステムではあるのですが、加齢変化や歯周病などにより粘膜が退縮すると、機械研磨面が露出してしまい、審美領域の前歯部には現在ではあまり使用されずに、臼歯部などの奥歯で好んで使用されています。
ボーンレベルインプラントは骨縁にプラットフォームが位置し、二回法のインプラントに適しています。インプラント部のショルダー部(金属色)の部分が歯肉が退縮しても見えてくることは少なく、審美領域の前歯に適したインプラントです。
インプラント本体(フィクスチャー)とアバットメント(もしくは上部構造)との連結部について
連結部については、大別して3つの種類があります。
- インターナルジョイント
- テーパージョイント
- エクスターナルジョイント
インプラントの埋入方向やブリッジなどインプラント同士を連結する場合においてその種類のインプラントを気をつける必要があります。