前歯は、お顔の印象を左右する重要な歯。前歯に自信を持つことが出来ないと、人前で思いっきり笑うことが難しいですよね。それゆえに、前歯のセラミック矯正を検討する方が多くいらっしゃいます。
「前歯2本だけセラミック矯正することはできる…?」
「目立つ前歯のセラミック矯正で失敗したら怖いな…」
このような疑問や不安を抱えている方も、少なくないでしょう。前歯のセラミック矯正特有の予備知識を身につけることが、前歯のセラミック矯正を成功させる近道です。
そこで当記事では、以下の内容を解説いたします。
- 前歯のセラミック矯正は難易度が高いって本当?
- 前歯のセラミック矯正における主な失敗例3選
- セラミック矯正で美しい前歯を実現する4つのポイント
- セラミック矯正で出っ歯を治すことはできる?
「出っ歯を治したい」という理由で前歯のセラミック矯正を望まれる方も、多くいらっしゃいます。記事の後半では「セラミック矯正で出っ歯を治せるのか?」という疑問についても解説しているので、是非最後までご覧ください。
【著者・執筆者情報】
インビザライン(マウスピース矯正)
プラチナ認定ドクター
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目次
前歯セラミックは審美性が問われるため難易度が高い
結論からお伝えすると、前歯のセラミック矯正は難易度が高いです。なぜなら、歯医者に高度な審美センスが求められるからです。言うまでもなく前歯は最も目立つ歯で、前歯に違和感があると、それだけでお顔の印象が変わってしまいます。
そのため、歯医者は慎重に前歯の被せ物を作製しなければなりません。つまり、通常のセラミック矯正治療の技術のほかにデザインスキルも必要なわけですね。患者さま個人のお顔の造形を考慮しながら、1番美しく見える前歯の被せ物を作製することは、すべての歯医者ができることではありません。
ただでさえ難易度の高い前歯のセラミック矯正を、経験やスキルに乏しい歯医者のもとで行ってしまうと、治療が失敗に終わる可能性があります。以下では、難易度の高い前歯のセラミック矯正治療における主な失敗例を紹介します。ぜひ併せてご覧ください。
前歯のセラミック矯正における主な失敗例3選
前歯のセラミック矯正は、歯医者に高度な審美センスを要求するため、難易度が高いと解説しました。ここでは、過去に起きた前歯のセラミック矯正の主な3つの失敗例を原因とともに解説します。
前歯のセラミック矯正において見受けられる主な失敗例は、以下の3例です。
- 前歯だけ白すぎて悪目立ちしている
- 前歯2本のセラミックの色が合っていない
- 想定よりセラミックのサイズが小さくなった
これら3つの失敗例について、以下でそれぞれ詳しく解説します。失敗例とその原因を事前に知ることは、非常に大切です。予備知識を入れておくことで、歯医者のカウンセリング時に「~~の失敗があると聞いて心配だ…」と歯医者に伝えることもできます。前歯のセラミック矯正の成功確率を上げる重要な情報なので、ぜひご覧ください。
前歯の失敗①:特定の前歯だけ白すぎて悪目立ちしている
特定の前歯だけ白すぎて悪目立ちしているケースがあります。主な原因は、セラミックの色選びの失敗です。まず、皆さまはどこからどこまでが前歯かご存じでしょうか?中切歯(ちゅうせっし)と呼ばれる中央に位置する前歯の2つ隣までが前歯です。つまり、前歯は合計6本あります。この6本すべての前歯をセラミック矯正すれば、特定の歯だけが悪目立ちすることはないでしょう。
しかし、特定の前歯だけをセラミック矯正する場合では、隣接する前歯より白すぎるなど、違和感が出る可能性があるので注意が必要です。中でも、ホワイトニングを行いながらセラミック矯正をする方は、特に色選びに気を付けましょう。ホワイトニングした歯の色は、色戻りを起こしやすいです。そのため、ホワイトニングしたばかりの歯の色に合わせると、後々歯の色にギャップが出てしまう可能性も。対策については後述するので、併せてご覧ください。
前歯の失敗②:前歯2本のセラミックの色が合っていない
中切歯(ちゅうせっし)2本のセラミックの色が合わずに違和感が出るケースもあります。このケースは、前歯1本だけをセラミック矯正した後に、追加でもう1本治療する場合に起きやすいです。患者さまからすると「前と同じ被せ物をもう1つ作製してほしい」という気軽なお願いかもしれませんね。
しかし、残念ながら同じ色味の被せ物を、二度三度と作ることは非常に難しいです。なぜなら、セラミックの被せ物はその日の天候や気温・湿度などのコンディションによって、仕上がりが変わってしまうからです。そのため、将来的に他の前歯も治療を行う可能性がある場合は、一度に治療した方が違和感が出にくくなることをぜひ覚えておいてください。
前歯の失敗③:想定よりセラミックのサイズが小さくなった
想定よりセラミックのサイズが小さくなってしまい違和感が出るケースもあります。このケースは、中切歯(ちゅうせっし)と呼ばれる中央2本の前歯のみをセラミック矯正する場合に起こりやすいです。セラミック矯正する前歯の本数が少ない場合、前歯全体を綺麗に並べるスペースを確保しにくくなります。
その結果、被せ物を理想的なサイズより小さめに作製しなければならなくなることも。そうすると、中央の前歯が窮屈そうに縮こまっているように見えてしまうでしょう。前歯を詰め込んだような、違和感のある印象を与えてしまう可能性が高くなります。そのため、中央2本の前歯のみのセラミック矯正を検討している方は、ぜひこの失敗例についても覚えておいてください。
セラミック矯正で美しい前歯を実現する4つのポイント
前歯のセラミック矯正における代表的な3つの失敗例と、その原因について解説しました。それでは、どうしたら上記のような失敗確率を下げられるのでしょうか?実は、ちょっとしたポイントに気を付けることで、美しい前歯を手に入れやすくなります。
セラミック矯正で美しい前歯を実現するポイントは、以下の4点です。
- ホワイトニング後すぐ治療しない
- 4本~6本と前歯の治療本数を増やす
- 前歯のセラミック矯正の実績が多い歯医者を選ぶ
- 治療計画を入念に練る
これら4つのポイントについて、以下でそれぞれ詳しく解説します。難しいことは何一つありません。すぐに実践できることばかりなので、ぜひ最後までご覧いただき、早速取り入れてくださいね。
ポイント①:ホワイトニング後すぐ治療しない
セラミック矯正とホワイトニングの両方を行う予定の方は、ホワイトニングの後、約1ヶ月~2ヶ月の日を置いてからセラミック矯正治療に移行することをおすすめします。ホワイトニングした歯は、色戻りしやすいです。色戻りとは、その名の通り元々の歯の色に戻ることを指します。そのため、ホワイトニングしたばかりの最も歯が白く見える期間の色に合わせて被せ物を作製してしまうと、後々セラミックの歯だけが白く浮いてしまう可能性が高いです。
色戻りの原因は、食べ物や飲み物による再着色以外に、ホワイトニングの薬剤そのものの効果が減少することがあります。どれだけ注意して生活していても、色戻りは起こると思ってください。そのため、美しい前歯を実現するためには、ホワイトニングした後、数ヶ月おいてからセラミック治療に移行しましょう。ホワイトニングした歯の色戻りが落ち着いてきた頃に被せ物を作製すれば、ホワイトニングした歯と被せ物の色のギャップを小さくしやすくなります。
ただし、中には白い状態を保ちたいという方もいらっしゃいます。セラミック矯正の色を歯と馴染ませるのではなく、白く保つ方法もあります。髪の毛を染めた後のリタッチと同じように、数ヶ月に一度、ジェルを購入し定期的に使用すれば、白さをキープできます。ホームワイトニングであれば、お家でできますので、そこまでお手間はかかりません。
ポイント②:できれば4本~6本以上まとめて治療する
4本~6本と前歯の治療本数を増やすことも、セラミック矯正で美しい前歯を実現するためのコツの1つです。前歯の治療本数を増やせば、前歯全体の色味を統一しやすくなり、隣接する歯の色とのギャップが生まれにくくなります。
そのほか、4本~6本と全体的にセラミック矯正を行う場合は、前歯を綺麗に並べるスペースを確保しやすいです。前歯の並べ方にある程度の融通が利くので、患者さまの理想的な歯並びに近づけやすくなります。ただし、治療本数を増やすということは、歯を削る量が増えることと同義です。健康な歯を犠牲にする量が増えてしまうことを覚えておき、慎重な選択をするようにしましょう。
前歯の色と形は本数が多ければ多いほど、色や形をセラミック矯正で統一しやすくなるので、前歯を理想の状態にしやすくなります。逆に、一本だけのセラミック矯正は、他の歯の個性がきつく一番難しくなります。一本だけだからといって簡単なわけではなく、むしろ歯科医師の経験や歯科技工士の腕が重要になるのです。
ポイント③:前歯セラミック矯正の実績が多い歯医者を選ぶ
セラミック矯正で美しい前歯を実現するためには、前歯のセラミック矯正の実績が多い歯医者を選ぶことも有用です。前歯のセラミック矯正は、歯医者に高度な審美センスが要求されるため難易度が高いと解説しました。つまり、前歯のセラミック矯正においては、通常のセラミック矯正スキルの他にデザインスキルも必要というわけです。しかし、デザインスキルまで兼ね備えている歯医者はそう多くいません。
実際、セラミック矯正を売りにしている歯医者でも、前歯のセラミック矯正治療の経験はないということも。そのため、前歯のセラミック矯正実績が多い歯医者を慎重に選びましょう。実績が多ければ多いほど、美しい前歯を実現するためのデータを蓄積しているわけですからね。歯医者のWebサイトを見ても前歯のセラミック矯正の実績が分からない場合は、電話やカウンセリングで直接確かめてみましょう。
当院の院長は、自費診療を専門に10年以上治療に携わり、審美歯科治療の経験が豊富です。日本歯科審美学会の認定医でもあり、日本でも数少ない審美歯科治療のスペシャリストです。皆様の不安にお答えできると思いますので、安心してお任せください。
ポイント④:治療計画を入念に練る
実際の治療前に、治療計画を入念に練ることも非常に大切です。最も大切なこととお伝えしても過言ではありません。まず、美しい前歯と一口に言っても、美しい前歯の定義は一人一人異なります。それは、患者さまと歯医者の間でも異なります。そのため、患者さまの要望をしっかりと歯医者に伝えないと、治療後に「イメージしてた前歯と全然違う…」とがっかりしてしまうかもしれません。
治療前のカウンセリングは、患者さまと歯医者の間で治療のゴールをすり合わせるためにあります。患者さまの要望や不安は、どんなに些細なことであっても歯医者に伝えてくださいね。具体的に相談して頂ければ、美しい前歯を実現するために、歯医者側もプロ目線でさまざまな提案を行えます。ぜひ双方の間で同じゴールを共有して、万全な状態で治療を開始しましょう!
当院には、治療に直接関係のないことでも相談できる、トリートメントコーディネーターが在籍しております。ドクターに直接伝えにくいことでも、なんでも相談できる環境を整えておりますので、気軽にお聞きください。患者様のための治療です。主人公はあなたです。あなたに満足して頂ける様に、クリニック全員でサポートさせて頂きますので安心してお任せください。
【番外編】セラミック矯正で出っ歯は治せる?
前歯のセラミック矯正のカウンセリングでは「出っ歯は治せますか?」とのご質問を度々いただきます。
そのご質問への正しい回答は「セラミック矯正で治せる出っ歯と治せない出っ歯がある」です。
出っ歯は大きく2種類に分けられます。指しゃぶり癖や舌で歯を押さえてしまう癖などに起因する出っ歯と、あごの成長に起因する出っ歯です。
前者はセラミック矯正で治すことが可能な場合が多いですが、後者は治すことができません。なぜなら、後者は歯が出っ張っているのと同時に、歯茎も前に出っ張っているからです。セラミック矯正では、出っ張っている歯を削ることで、歯の向きを内側に変えることはできます。しかし、出っ張っている歯茎まで一緒に引っ込めることはできないのです。
このように、あごの成長に起因する出っ歯の場合は、セラミック矯正治療を行っても、横から見えるお口元の盛り上がりを解決することは難しいので注意してください。セラミック矯正での治療が難しい出っ歯の場合は、ワイヤー矯正やマウスピース矯正など他の歯列矯正法をご案内いたします。カウンセリングにお越しいただければ、セラミック矯正で治せる出っ歯かどうかを判断いたしますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
現代は、インビザラインというマウスピース矯正が主流となりつつあります。インビザラインは取り外し可能のマウスピース型矯正装置で、透明なので周りの人に気づかれません。食事のときや、大切なスピーチのとき、歯磨きのときにも外すことができ、虫歯にもなりにくい矯正装置です。
当院はセラミック矯正と歯列矯正(インビザライン)の両方にしっかりと対応できます。あなたにとってベストな治療方法を提案させて頂きますので、一度無料相談に来られてみてはいかがでしょうか?
まとめ:前歯セラミック矯正前には必ず十分なカウンセリングを
当記事では、前歯のセラミック矯正で起こる代表的な3つの失敗例と、美しい前歯を実現するための4つのポイントを解説しました。
前歯のセラミック矯正は、歯医者に高度な審美センスが要求される難易度の高い治療法です。セラミックの歯だけ白すぎて悪目立ちするなど、審美面に関わる失敗例が見受けられました。前歯のセラミック矯正の成功は歯医者次第の側面が大きいです。
しかし、それでも前歯のセラミック矯正の成功確率を上げるために、患者さまの方で意識できるポイントもいくつかあります。
ホワイトニングした後すぐに治療を開始しない、前歯のセラミック矯正の実績が多い歯医者を選ぶ、など難しいことは何一つないので、ぜひ意識してみてください。
また、出っ歯はセラミック矯正で治せる場合と治せない場合があります。自己判断はできないので、出っ歯を治したくてセラミック矯正を検討している方は、歯医者のカウンセリングで相談しましょう。
当院では、初回カウンセリングを無料で行っています。患者さまのセラミック矯正に関する悩みや不安にしっかりと寄り添うので、ぜひお気軽にお問い合わせください。