「前歯がギザギザで恥ずかしいから治したい…」
「子供の前歯がいつまで経ってもギザギザだけど放っておいて大丈夫?」
「前歯のギザギザは歯医者さんで削ってもらえますか?」
前歯がギザギザな状態、ギザ歯などとも呼ばれますが、目立ちやすい前歯のことなので気にしている方は多いかと思います。実際に当院にもこのような症状でご来院くださる方はおられます。
このページでは、前歯がギザギザで気になる、という方に向けた内容を解説します。
ご自身の前歯がギザギザでお困りの方、お子様の前歯がギザギザで不安な方、みなさまのお役に立てる内容なので、ぜひご覧ください。
また今すぐギザギザの前歯を治したいという方は、是非当院にお越しください。大阪は帝塚山の当院スマイルデザインクリニックでは、前歯の治療を検討中の方への無料カウンセリングを実施しております。カウンセリングでは患者様がご納得の上で治療を受けられるように、どんな踏み込んだご質問にも、誠心誠意回答させていただいております。ぜひ当院のカウンセリングをご活用ください。
【著者・執筆者情報】
インビザライン(マウスピース矯正)
プラチナ認定ドクター
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目次
前歯がギザギザなのは異常?生えたての前歯は全てギザギザです
実は前歯というのは、全てギザギザの状態で生えてきます。乳歯が抜けて永久歯が生えてくる時、永久歯の先端はギザギザとした状態で生えてきます。
永久歯が生えたての時のギザギザのことを、歯科用語で「切縁結節(せつえんけっせつ)」と呼びます。永久歯が生えてきた際には必ず切縁結節により歯がギザギザとした状態になりますが、これ自体はなんら問題なく正常な状態です。
本来であれば、永久歯が生えてきてから2年~3年ほどで、上下の歯の噛み合わせの力により自然に研磨され、切縁結節は無くなって平らな歯になっていきます。
前歯がギザギザのままなのは噛み合わせが悪いサインかも
永久歯が生えてきてから2年~3年ほどの間、切縁結節により歯がギザギザなのはごく自然な状態です。しかし何年経っても歯がギザギザのままだというのは、問題があるかもしれません。
通常、上下の歯の噛み合わせで自然に研磨される切縁結節が、そのまま残ってしまっているのは、上下の歯の噛み合わせに問題がある可能性が高いです。
上下の歯がしっかりとかみ合わさっていなければ、切縁結節が自然に研磨されずに、ギザギザのままで残ります。
切縁結節による歯のギザギザは、単に見た目が悪くなるという問題だけでなく、噛み合わせが悪いことのサインなのです。噛み合わせが悪いままで放っておくと、顎関節症の原因となったり、特定の歯にだけ強い力がかかって歯が破折する原因になることがあります。
食事が原因で歯がギザギザの可能性も?
切縁結節により歯がギザギザの場合、かみ合わせの問題だけでなく、食生活が原因という場合もあります。
現代の食生活は、硬いものを食べる機会が減少し、柔らかいもの・すでに細かく調理されたものを食べることが多くなってきています。その結果として、前歯で食べ物を噛み切る習慣がつかず、噛み合わせは正常なのに前歯を使っていない、という状態が起こり得ます。
この場合は意識的に硬い食べ物を食べるようにしたり、前歯を使うようにすれば、自然とギザギザが研磨されて改善されることもあります。
切縁結節以外にも?前歯がギザギザになるもう一つの原因
切縁結節による前歯のギザギザは、元々ギザギザの歯が研磨されずにそのまま残っている状態です。対して、しっかりと平らな状態になった歯が、後からまたギザギザになってしまうことがあります。
その主な原因となるのが『酸蝕症』です。酸蝕症とは、酸性度の高い食事(スポーツドリンクや柑橘類など)を長期間に渡って食べたり飲んだりすることで、酸によって歯のエナメル質が溶けてしまう症状です。
また大人の方の酸蝕症の原因で多いのが、嘔吐による酸蝕です。お仕事でお酒を飲む方や、普段からお酒を飲んで吐いてを繰り返してしまうような方、拒食・過食症状があり食後に嘔吐してしまう方など、大人になってから嘔吐癖がついている方は以外に多いです。
嘔吐の際の吐瀉物に含まれる胃液の酸は非常に強力で、何度も繰り返す内に歯を溶かしてしまいます。
切縁結節が原因で歯がギザギザな場合は、そのままにしておいても自然と治る場合もありますが、酸蝕症が原因の場合は治ることはありません。むしろそのままにしておくと、どんどんと悪化していきます。
初期の酸蝕症であれば、食生活を改善することで、進行を防ぐことができます。ある程度まで酸蝕症が進行してしまうと、歯のエナメル質がボロボロになってしまい、知覚過敏を引き起こしたり歯がひび割れて破折してしまうこともあります。
歯がギザギザで困っている、という方は以下を必ず覚えておいてください。
- 生えてきた時から歯がギザギザ:切縁結節によるもので緊急度は低いが治療した方がいい
- 平らだった歯がギザギザになってきた:酸蝕症の可能性が高く治療の緊急度が高い
以下では、具体的な治療法について解説します。歯がギザギザな状態で心配だという方は、以下も併せてご覧くださいね。
ギザギザな前歯の治療方法|削って直すのは間違い?
前歯がギザギザになっている原因は、上述した通り、大きく分けて以下の二つです。
- 切縁結節が残っている
- 酸蝕症でエナメル質が削れている
前歯がギザギザでお困りの患者様からよくご相談いただくのは、『前歯がギザギザだから削って平らにして欲しい』という内容です。実は削って平らにするというのは、あまりおすすめできない場合があります。歯を削るということは、それだけ歯が薄くなるので、神経が露出してしまうリスクが高まるということです。
特に酸蝕症により歯がギザギザになっている場合は、すでにエナメル質が溶けて歯の厚みが無くなってきているので、単純に削って平らにするだけでは神経が露出し知覚過敏になったり、歯髄に細菌が入り込んで虫歯になる原因を作ってしまいます。
また切縁結節が残っている場合も、単純に歯を削るだけでは治療として不十分な場合があります。そもそも切縁結節が残っているのは、かみ合わせが悪くうまく歯と歯が当たっていないことが原因です。歯を削って見た目だけを綺麗にしても、根本的な問題が解決されていないため、噛み合わせが原因で今後他の問題が発生するかもしれません。
そこで当院では、以下の2つの治療のうち、患者様の症状に合ったものをおすすめすることが多いです。
- セラミック矯正で歯を削って被せ物をする
- 歯列矯正で噛み合わせを改善してから切縁結節を研磨する
それぞれの治療について以下で解説するので、続けてご覧ください。
①セラミック矯正で歯を削って被せ物をする
酸蝕症によって前歯がギザギザになっている場合、すでに前歯が弱くなってしまっている可能性があります。また酸蝕症でエナメル質が溶けているため、虫歯などになっている可能性が高いです。
こういった場合、歯を削って見た目を綺麗にしても、歯そのものが弱まっていたり虫歯のリスクが高まっているため、治療後に歯に問題が出てしまうことがあります。
このようなリスクが高いと判断した場合には、前歯をセラミック矯正で治療することが多いです。
酸蝕症は食生活を改善したり、嘔吐癖を直さない限り、根本的な原因は解決されません。歯を削って綺麗な見た目になっても、酸蝕症そのものが治らなければ、また歯がギザギザになってしまいます。
そこで溶けることのないセラミックの歯に置き換えてしまうことで、酸蝕症による見た目への影響を最大限に抑えます。セラミック矯正で使用するセラミックの被せ物は、非常に審美性が高く、天然の歯とそっくりな美しいお口元を実現できます。
酸蝕症が治っていて虫歯などがなければラミネートベニアでも治療可能
セラミック矯正の一種で、ラミネートベニアという治療があります。ラミネートベニアとは薄い板状のセラミックを歯の表面に貼り付けるようにして、歯の見た目を改善する治療法です。
イメージしづらいかもしれませんが、付け爪の要領だと思ってもらうのが良いでしょう。ラミネートベニアは通常のセラミック矯正と比べて、歯をほとんど削りません。歯を削る行為は歯の寿命を縮めてしまう原因となるため、できれば歯をあまり削らない治療を選択したいところ。
酸蝕症そのものが改善されていない方の場合は別ですが、酸蝕症がしっかりと改善されており、あとは歯の見た目を整えるだけで良い場合であれば、ラミネートベニアも一つの選択肢として取り入れられる場合があります。
②歯列矯正で噛み合わせを改善してから切縁結節を研磨する
前歯がギザギザな理由が切縁結節によるものであれば、当院では歯列矯正をした後に切縁結節を研磨して、自然な見た目にすることをおすすめしています。
切縁結節が残っているという方はほとんどの場合、歯並びが悪くかみ合わせがうまくいっていません。その状態を放置して切縁結節を削っただけでは、噛み合わせが悪いことが原因で他の問題が起きる場合があります。
噛み合わせが悪いと、以下のような問題が起きることがあります。
- しっかりと噛めない
- 歯の清掃性が悪く虫歯や歯周病になりやすくなる
- 開咬の場合は口呼吸になりやすく口臭の原因になる
- 顔貌が悪くなる場合も
- 顎関節症などの問題が起きる
- 滑舌が悪くなり綺麗に発声発音ができない
このような問題を起こさないために、歯列矯正を行って噛み合わせをただします。
また歯列矯正を行い歯並びが綺麗になった上で、周りの歯の高さに併せて切縁結節を研磨することで、より綺麗なお口元を実現することができます。
まとめ:前歯がギザギザなのは意外な問題のサインかもしれません
こちらのページでは、前歯がギザギザな原因と、その治療法について解説しました。
前歯は永久歯が生えてくる時にギザギザの状態で生えてきます。このギザギザを切縁結節と言いますが、通常は噛み合わせによって自然に研磨されます。噛み合わせが悪いと切縁結節が研磨されずに残って、歯がギザギザのままになってしまいます。
この場合は歯列矯正で噛み合わせを改善し、その後綺麗になった歯列の高さに合わせて切縁結節を研磨することで、より美しいお口元を実現できます。
前歯がギザギザになるもう一つの原因として、酸蝕症が挙げられます。酸蝕症は食事に含まれる酸や、嘔吐の際の胃液の酸によって、歯のエナメル質が溶けてしまった状態です。
酸蝕症が改善されなければ、いくら歯を削ってギザギザを治しても、また歯が溶けてギザギザになってしまいます。そのため酸蝕症に改善が見られなければ、歯全体をセラミックの被せ物で覆い隠してしまい、審美性をよく見せるという方法を取ることが多いです。
酸蝕症が改善されている場合は、セラミックを歯の表面に貼り付ける、ラミネートベニアという治療を行う場合もあります。
今すぐギザギザの前歯を治したいという方は、是非当院にお越しください。大阪は帝塚山の当院スマイルデザインクリニックでは、前歯の治療を検討中の方への無料カウンセリングを実施しております。カウンセリングでは患者様がご納得の上で治療を受けられるように、どんな踏み込んだご質問にも、誠心誠意回答させていただいております。ぜひ当院のカウンセリングをご活用ください。