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インプラント3本連結はいくら?費用相場・内訳・費用を抑える方法

「インプラントを3本連結すると、いくらかかるのだろう…」
そんな疑問をお持ちの方は少なくありません。単独で3本のインプラントを入れる場合と、連結して入れる場合では、構造や費用の内訳が異なります。また、部位や素材、治療計画によっても総額は大きく変わります。

本記事では、大阪でインプラント治療を専門的に行う帝塚山スマイルデザインクリニック院長の岩下が、インプラント3本連結の費用相場や内訳、金額に差が出る理由をわかりやすく解説します。さらに、費用を抑えるためのポイントや医院選びの注意点についてもご紹介します。治療を検討している方が納得して選択できるよう、判断材料としてぜひお役立てください。

インプラント3本連結とは?

インプラント3本連結とは、失った歯が3本並んでいる場合に、複数のインプラントを支柱として連結した人工歯を装着する治療法です。一般的には、2本のインプラントを土台にして3本分の人工歯をブリッジ状に連結します。これにより、全てを単独で埋入する場合に比べ、手術本数や費用を抑えることができます。

連結構造を採用する理由は、単なるコスト削減だけではありません。骨の状態や欠損部位の形態によっては、全てを独立させるよりも連結する方が力の分散に優れ、噛み合わせの安定につながる場合があります。また、複数本を連結することで、清掃性やメンテナンス性に配慮した設計が可能になるケースもあります。

適応例としては、奥歯をまとめて失ったケースや、骨量が部分的に不足していて全てを単独で埋入できない場合などが挙げられます。ただし、前歯の場合は審美性や発音への影響も大きいため、設計や素材の選択により慎重な対応が求められます。

このように、インプラント3本連結は、欠損部位や骨の状態、治療計画によって選択される方法であり、単独埋入とは構造やメリット・注意点が異なります。

単独埋入との違い

単独埋入は、失った歯の本数と同じ数のインプラントを独立して埋め込み、それぞれに人工歯を装着する方法です。一方、3本連結では、通常2本のインプラントを支柱にして3本分の人工歯を一体化して固定します。

単独埋入の利点は、各歯が独立しているため清掃がしやすく、将来的に一部だけ修理や交換が可能な点です。ただし、埋入本数が増える分、手術回数や費用が高くなります。

これに対して3本連結は、埋入本数が少ないため手術の負担や費用を抑えやすく、骨量が限られているケースにも適応しやすい方法です。ただし、清掃には専用の器具やテクニックが必要で、適切なメンテナンスを怠ると全体に影響が及ぶ可能性があります。

インプラント3本連結の費用相場

インプラント3本連結の費用は、使用する本数や構造、素材、医院の料金体系によって変動します。一般的な相場は、80万円〜120万円程度が目安です。これは、支柱となる2本のインプラントの費用と、3本分の人工歯(上部構造)の費用を合計した金額です。

単独で3本のインプラントを入れる場合、相場は90万円〜150万円程度となるため、連結構造にすることで埋入本数を減らし、費用を抑えられる可能性があります。ただし、すべてのケースで安くなるとは限りません。骨造成や審美性の高い素材を選ぶ場合は、単独埋入と同等、もしくはそれ以上の費用になることもあります。

また、地域や医院によっても料金は異なります。都市部の専門クリニックではやや高め、郊外では比較的抑えられる傾向がありますが、安さだけで選ぶのは危険です。インプラントは長期的に使用するものであるため、術後の保証やメンテナンス体制も含めた総合的な価値で判断することが大切です。

次に、部位による費用差や保険適用の可否について詳しく見ていきます。

前歯と奥歯の費用差

インプラント3本連結の費用は、前歯と奥歯で差が出ることがあります。
前歯は見た目の自然さが重視されるため、審美性の高い素材や精密な色調調整が必要です。たとえば、ジルコニアやオールセラミックを選択するケースが多く、費用がやや高くなる傾向にあります。また、前歯は発音や笑顔の印象にも直結するため、形状や位置の微調整に時間をかける分、技工費も上がります。

一方、奥歯は噛む力に耐えられる強度が優先されます。素材はメタルボンドやジルコニアを選ぶ場合が多いですが、審美面での要求が比較的少ないため、前歯よりも費用が抑えられることが多いです。ただし、奥歯は噛み合わせの調整や強度設計が重要で、力のかかり方によっては追加の補強や設計変更が必要になる場合もあります。

このように、部位ごとの役割や審美性の要求度によって、同じ「3本連結」でも費用に差が生じます。

保険適用の可否

インプラント治療は、基本的に保険適用外の自由診療です。これは、インプラントが「失った歯を補うための先進的な治療法」として位置づけられており、保険診療の範囲に含まれないためです。そのため、インプラント3本連結の場合も、全額自己負担が原則となります。

ただし、極めて限られた条件下では保険適用となるケースがあります。たとえば、先天的に歯が欠損している場合や、事故や病気によって顎の大部分を失った場合など、特殊な医療管理下で行われる治療です。これらは大学病院や特定の医療機関で行われることが多く、一般的なクリニックでの適用はほとんどありません。

そのため、多くの方にとっては自由診療での治療となり、費用は全額自己負担です。治療を検討する際は、事前に見積もりを取り、費用の総額だけでなく、保証期間やメンテナンス費用まで含めて計画を立てることが重要です。

費用の内訳と金額に差が出る理由

インプラント3本連結の費用は、単純に「80万円〜120万円」という総額だけで判断するのではなく、その内訳を理解しておくことが大切です。費用の構成は大きく分けて、以下のような項目で成り立っています。

インプラント本体の費用
顎の骨に埋め込む人工歯根部分です。メーカーや素材によって価格が異なり、1本あたり20〜40万円程度が一般的です。3本連結の場合、通常は2本の支柱を使用します。

アバットメントの費用
インプラント本体と人工歯を連結するパーツです。材質(チタン・ジルコニア)や設計の複雑さによって5〜10万円程度の差が出ます。

上部構造(人工歯)の費用
連結した人工歯の部分です。ジルコニアやオールセラミックなどの素材によって費用が変わり、1本あたり10〜20万円程度が目安となります。

手術・麻酔・検査費用
埋入手術そのものにかかる費用、局所麻酔や静脈内鎮静の料金、CT撮影などの検査費用が含まれます。これらは合計で5〜15万円程度が一般的です。

追加処置費用
骨造成(GBR)やソケットリフト、サイナスリフトなど、骨量を増やす処置が必要な場合には別途費用が発生します。処置内容によっては10〜30万円ほど加算されます。

金額に差が出る最大の理由は、使用する素材やメーカーのグレード、追加処置の有無、そして医院ごとの料金体系です。また、技工物の精度や色合わせの細かさによっても価格が上下します。長期的な満足度を考えるなら、単なる安さではなく、使用する材料の質や術後のサポート体制まで含めて比較検討することが重要です。

使用する素材・メーカー

インプラントの費用を左右する大きな要因のひとつが、使用する素材とメーカーです。
インプラント本体は主にチタンまたはチタン合金で作られていますが、メーカーによって純度や表面処理の技術が異なり、骨との結合スピードや安定性に影響します。世界的に実績のあるメーカー(ストローマン、ノーベルバイオケアなど)は信頼性が高く、その分費用もやや高くなる傾向があります。

アバットメントや上部構造の素材も価格に影響します。たとえば、審美性を重視する場合はジルコニアやオールセラミックを選びますが、これらは金属製に比べて費用が高くなります。一方、強度やコスト面を優先する場合は、メタルボンド(内側が金属、外側がセラミック)を選択することもあります。

選択する素材やメーカーは、見た目や機能性だけでなく、長期的な安定性にも関わります。そのため、費用だけでなく、治療後のメンテナンス性や将来の修理・交換のしやすさまで考慮して選ぶことが大切です。

骨造成など追加処置

インプラント3本連結を行う際、顎の骨量や骨質が不足している場合には、骨造成(GBR)やソケットリフト、サイナスリフトなどの追加処置が必要になることがあります。これらはインプラント本体を安定して支えるための土台作りであり、安全で長持ちする治療には欠かせません。

骨造成(GBR)は、人工骨や自家骨を用いて不足部分を補う方法で、費用はおおよそ5〜15万円程度。ソケットリフトやサイナスリフトは、上顎洞(副鼻腔)の高さを確保する処置で、難易度や使用材料によって10〜30万円程度かかることがあります。

これらの追加処置は、治療期間の延長や費用の増加につながりますが、骨の安定性が確保できなければインプラントの長期的な維持は難しくなります。そのため、費用面だけでなく、将来のトラブル回避という観点からも必要性を慎重に判断することが重要です。

単独埋入との費用比較

同じ3本分の歯を補う場合でも、単独埋入と3本連結では構造も費用も異なります。
単独埋入は失った歯の本数と同じ数のインプラントを埋め込み、それぞれに人工歯を装着します。3本を単独で埋入する場合、相場はおおよそ120万〜150万円となり、手術本数が多くなる分、費用や手術時間、治癒期間が増える傾向があります。

一方、3本連結は通常2本のインプラントを支柱にして3本分の人工歯を固定します。この場合の相場は80万〜120万円程度で、埋入本数が少ない分、手術の負担や費用を抑えやすくなります。

ただし、費用面だけで判断するのは危険です。単独埋入は各歯が独立しているため清掃性に優れ、将来一部だけ修理や交換がしやすいというメリットがあります。一方、3本連結は力の分散に優れ、骨量が不足している場合にも適応しやすい反面、全体が一体構造のため、1か所のトラブルが全体に影響する可能性があります。

どちらが適しているかは、骨の状態、噛み合わせ、清掃のしやすさ、将来のメンテナンス計画などを含めて、歯科医師と相談しながら決めることが大切です。

費用を抑えるためのポイント

インプラント3本連結は、素材や構造によって高額になる治療ですが、計画次第で費用を抑えることが可能です。重要なのは「単に安い医院を探す」のではなく、「必要な条件を満たしつつ、無駄なコストを省く」という視点です。

まず、治療計画の段階で複数の見積もりを比較しましょう。医院によっては、手術費用や上部構造の料金をセットにして提示する場合もあれば、項目ごとに加算される場合もあります。料金体系の違いを理解することで、同じ治療でも総額に大きな差が出ることがあります。

また、素材の選択も費用に直結します。ジルコニアやオールセラミックは見た目が自然で耐久性にも優れますが、金属を併用したメタルボンドなどに比べると高額です。見た目を重視する前歯部と、強度重視の奥歯部で素材を使い分けることで、品質を保ちながらコストダウンが可能です。

さらに、長期的な保証制度やメンテナンス費用も考慮しましょう。初期費用が安くても、保証が短く修理時に高額な費用がかかる場合は、結果的に総額が高くなる可能性があります。保証期間や条件、定期検診の頻度と料金を事前に確認し、トータルで安心できる医院を選ぶことが大切です。

医院ごとの料金体系を比較

インプラント3本連結の費用は、同じ地域でも医院によって大きく異なります。その理由は、料金体系の設定方法にあります。

例えば、手術費用・アバットメント費用・上部構造費用をすべて含んだ「パッケージ料金」を採用している医院もあれば、各工程を別々に計算して合計する「積算方式」を採用している医院もあります。パッケージ料金は総額が分かりやすく、追加費用の発生が少ない反面、細かい調整や仕様変更に制限があることがあります。

一方、積算方式では必要な項目だけを選べる柔軟性があるため、不要な処置を省けばコストを抑えられる場合もあります。ただし、追加の外科処置や特殊なアバットメントが必要になった場合は、予算を大きく上回ることもあるため注意が必要です。

そのため、見積もりを比較する際は、単純に総額だけを見るのではなく、何が含まれていて何が別料金になるのかを必ず確認しましょう。

素材選びで費用を最適化

インプラントの上部構造(被せ物)の素材は、見た目や耐久性に大きく影響するだけでなく、費用にも直結します。代表的な素材には、セラミック、ジルコニア、メタルボンドなどがあります。

ジルコニアは強度と審美性のバランスが良く、変色や摩耗に強いため長期的に安心ですが、費用は比較的高めです。セラミックは透明感があり天然歯に近い色調を再現できますが、咬み合わせによっては欠けやすいことがあります。メタルボンドは内側に金属を使用するため耐久性が高く、比較的費用を抑えられますが、透明感は劣ります。

3本連結の場合、すべてを高級素材で作るよりも、見える部分だけを審美性の高い素材にし、奥歯部分は耐久性重視の素材にするなどの組み合わせも可能です。こうしたハイブリッドな選択によって、見た目とコストのバランスを取ることができます。

治療前に担当医と相談し、希望する見た目・耐久性・予算を明確にしておくことで、無駄なコストを抑えながら満足度の高い仕上がりを実現できます。

インプラント3本連結の費用を抑える方法

インプラント治療は保険適用外となるため、どうしても費用が高額になりがちです。しかし、いくつかの工夫によって負担を軽減できます。

1つ目は、適切な治療計画の立案です。例えば、骨造成が必要かどうか、連結の本数や位置を含めて精密検査を行い、必要最小限の本数で計画を立てることで費用を抑えられます。

2つ目は、素材の選択です。全てを高額な素材にするのではなく、審美性が重要な前歯部分はジルコニア、奥歯は耐久性重視のメタルボンドなど、部位に合わせた素材選びでコストを調整できます。

3つ目は、長期的なメンテナンス計画です。治療後の定期的なメンテナンスによりトラブルや再治療を防ぐことで、長期的な総費用を抑えられます。

また、医療費控除の活用や、分割払いに対応している歯科医院を選ぶことも経済的な負担軽減に有効です。当院では、精密診断に基づいた治療計画と明確な費用提示を行い、患者様が納得して治療を進められるよう努めています。

事前カウンセリングで確認すべきポイント

インプラント3本連結を検討する際には、事前カウンセリングで以下の点をしっかり確認しておくことが重要です。

まず、治療計画の根拠です。なぜ3本連結が必要なのか、単独植立や他の補綴方法との比較も含めて説明を受けましょう。骨の状態やかみ合わせの分析結果が根拠として示されると安心です。

次に、費用の明細です。本体代、アバットメント代、被せ物の種類、骨造成や静脈内鎮静の有無など、すべての費用を明確にしてもらうことで、後から追加費用が発生するリスクを減らせます。

さらに、使用するインプラントシステムや保証期間も重要です。メーカーの信頼性やパーツ供給体制によって、将来的な修理やメンテナンスのしやすさが変わります。

最後に、担当医の実績や症例数も確認ポイントです。当院ではカウンセリング時にCT画像や模型を使い、治療内容を丁寧にご説明しています。

まとめ:インプラント3本連結の費用と治療のポイント

インプラント3本連結の費用は、一般的に80万〜120万円程度が目安です。金額は使用する素材やインプラントメーカー、骨造成の有無、被せ物の種類などによって大きく変わります。

また、単独植立よりも手術回数や費用を抑えられる場合がある一方で、連結構造ならではのメンテナンス面の配慮も必要です。

治療を検討する際は、事前カウンセリングで治療計画の根拠や費用の内訳、使用するインプラントシステム、保証内容をしっかり確認しましょう。

大阪でインプラント治療を専門的に行う帝塚山スマイルデザインクリニックでは、豊富な症例経験をもとに、患者様一人ひとりに最適な治療方法をご提案しています。費用や治療方法について詳しく知りたい方は、ぜひ一度ご相談ください。

【執筆・監修者】

 院長:岩下太一(歯学博士)

帝塚山Smile Design Clinic(スマイルデザインクリニック)

院長:岩下太一(歯学博士)

ITI日本支部公認インプラントスペシャリスト認定医
オステムインプラントインストラクター 講師
日本審美歯科学会 認定医
他、所属学会、認定資格多数

充実した無料カウンセリング

充実した無料カウンセリング

初回費用は一切かかりません。安心してご相談ください。

当院では患者様に安心してインプラント治療を受けて頂くために、無料カウンセリングを充実させております。お口の中のお写真やレントゲン写真、場合によってはインプラントの骨を確認するためのCT撮影も無料で行います。もちろん、初回なので一切費用はかかりません。患者様に今のお口の状態を知って頂き、納得してインプラント治療を受けて頂くことが私たちの喜びです。

ITIインプラントスペシャリスト認定医

ITIインプラントスペシャリスト認定医

~ 世界レベルのインプラント治療をあなたへ ~

帝塚山スマイルデザインクリニックの院長はインプラント治療を他の歯科医師に教えるインストラクターの指導的立場として歯科界に貢献しております。また世界的に有名なインプラント学術団体のITI(International Team for Implantology)の日本支部公認インプラントスペシャリストの認定医でもあります。他院で難しいと言われたインプラント治療でも当院では十分に対応できる技術があります。

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