「インプラントの手術の成功率ってどれくらい?」
「インプラントで失敗した話を聞いたことがある」
「インプラントの費用が」
このような疑問や不安をお持ちではありませんか?インプラントは治療費が高額で、さらに治療期間も長いです。
自分の大切なお金や時間を費やしてインプラントに失敗したら、後悔では済みません。そのため、事前にインプラントの成功率について知っておきたいですよね。インプラントの成功率については、研究論文が発表されていて、具体的な数値が出ています。
そこで当記事では、以下の内容を解説いたします。
- インプラントの成功率について
- インプラントをおすすめしない意見が多い理由
- インプラントの代表的な3つの失敗例について
- インプラントが失敗する5つの原因について
当記事を読めば、インプラントの成功率から、万が一失敗した場合の失敗例まで一挙に理解できます。また、記事の後半では、インプラントに失敗する5つの原因についても併せて解説します。インプラントの成功率を高めるためには、失敗する原因を知ることが重要なので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
インプラントの成功率について
研究論文によると、インプラントの成功率は約97%です。厳密には、上あごと下あごで成功率が異なります。上あごは約96%、下あごは約98%の成功率。上あごの方が、下あごよりも骨密度が低く柔らかいため、2%ほど成功率が低くなります。
インプラントの成功率が約97%と聞いて、『意外に成功率が高い』と感じるか『成功率が低くて怖い』と感じるかは、患者様によっても異なるかと思います。そんな患者様方に知っていただきたいのが、インプラントの成功率は、さまざまな要因によって、97%以上にも以下にもなり得るということです。
インプラントの成功率を左右する要因
インプラントの成功率はさまざまな要因によって左右されます。その要因を知った上で、治療を受ける医院を選んだり、治療後の生活を見直していくことで、患者様ご自身で成功率を高めることができます。
インプラントの成功率を左右する要因については、以下のようにさまざまなものがあります。
- 患者様の健康状態
- 患者様の生活習慣
- 患者様の歯茎や骨の状態
- 感染症や炎症の発生の有無(主にインプラント周囲炎)
- 噛み合わせや咬合力のバランス
- インプラント周囲の歯や歯茎の健康状態
- 治療期間や術後の生活習慣、治療計画の遵守
- インプラントの埋入箇所
- 手術時の術式
- 歯科医師の技術や経験、知識
- 歯科医院の設備
こういったさまざまな要因の中でも、インプラントの成功率を著しく下げてしまう、失敗の原因がいくつかあります。以下ではインプラントを失敗に導いてしまう要因を、5つにまとめてご紹介します。どれも患者様ご自身が知っておくことで、成功率を上げるのに役立つはずです。ぜひご覧ください。
インプラントが失敗しやすくなる要因について
インプラントの代表的な3つの失敗例を解説したので、ここでは、インプラントの失敗がなぜ起きるのかという原因を併せて解説します。インプラント失敗の原因を理解すれば、失敗を未然に防ぎ、成功率を上げることができるでしょう。
インプラント失敗の主な原因は、以下の5点です。
- インプラントと骨がうまく結合していない
- 歯肉や歯茎の骨が足りない
- 噛み合わせの調整がうまくできていない
- 医院の衛生環境が悪い
- 術後のアフターケアが不十分
これらのインプラント失敗の5つの原因について、以下でそれぞれ詳しく解説します。「インプラントをしたいけど、失敗するのがとにかく怖い…」という方は、ぜひご覧ください。
①インプラントと骨がうまく結合していない
インプラントが定着しない原因として、インプラントとあごの骨がうまく結合していないことが挙げられます。インプラントとあごの骨がうまく結合しない理由は、以下のようにさまざまです。
- インプラントの埋入位置や角度を間違えている
- あごの骨に穴を開ける器具(ドリル)の熱で骨がやけどしている
- インプラントと骨が結合する前に舌で患部を押してしまった
- 喫煙習慣がある
- 骨粗しょう症や糖尿病などの全身疾患がある
歯科医側は、治療前にしっかりとCT検査を行い、立体的なデータを元にインプラントの正確な埋入位置や角度を計算しなければなりません。
一方で、患者様側にも、インプラント埋入後、患部に負担をかけないように生活していただくなどの注意点があります。喫煙習慣がある方には、禁煙指導が入る場合もあります。インプラントの成功率を上げるために、医師の指導に従いましょう。
②歯肉や歯茎の骨が足りない
歯周病や加齢などが原因で、あごの骨の量が足りない方は、そのままではインプラントを埋入することができません。あごの骨に厚みや高さを持たせるため、人工の骨を増やす骨造成手術が別途必要になる可能性が高いです。
あごの骨の厚みが5mm以下など、骨がほとんど残っていない場合、骨造成手術が必要な領域が広範囲にわたります。そのため、それだけ細菌に感染するリスクが高くなるのです。細菌に感染すると、患部の痛み・しびれ・腫れが長く続く可能性があります。
また、細菌の感染は、手術後のメンテナンス不足でも起きます。患部周囲の歯を丁寧に磨き、細菌感染の元になる歯垢を溜めないようにしましょう。
骨造成については、より詳しくこちらの記事で解説しています。あごの骨が足りなくてインプラントを断られてしまった方は、ぜひ併せてご覧ください。>>骨造成・骨移植について
③噛み合わせの調整がうまくできていない
噛み合わせの調整がうまくできていないと、インプラントが破損したり、抜けたりする場合があります。噛み合わせが悪いと、被せ物(人工歯)に余計な負担がかかってしまうからです。
また、治療時には噛み合わせがうまく調整できていても、日常生活を送っている中で、次第に噛み合わせがズレていくこともあります。そのため、必ず定期的に歯科医院に行き、噛み合わせが変わっていないかなどを検査してもらいましょう。
当院では、患者様の骨格も考慮した上で、インプラントと既存の歯の噛み合わせを調整しています。これまで数多くのインプラント治療を行ってきた経験と、インプラントインストラクターも務める当院院長の技術により、患者様が何の不自由もなく食事ができるように、噛み合わせを調整することができます。
④医院の衛生環境が悪い
歯科医院の衛生環境が悪いために、手術部位が細菌感染を引き起こしてしまうケースも、あり得ます。特に、外科手術を伴うインプラントでは、滅菌・殺菌が徹底された個室のオペ室での手術が望ましいです。しかし、どの歯科医院も個室のオペ室があるわけではありません。当然、通常の診察台で手術をしてしまうと、細菌感染のリスクは上がります。
そのほか、歯科医院のトイレに清潔感を感じられない場合も、細菌が繁殖しやすい環境になっているといえます。このような環境では、手術後にトラブルが起きる可能性が高いですし、何より患者様が安心して治療を受けられません。インプラントの成功率を上げるためには、歯科医院選びも非常に重要です。
⑤術後のアフターケアが不十分
インプラントは、入れたら終わりではありません。治療後に適切なメンテナンスを行わなければ、インプラントの成功率は下がります。インプラントを長く使用していくためにも、治療後は、ご自宅と歯科医院の両方でメンテナンスを行いましょう。
ご自宅では、ブラシやフロスを使って、口内に汚れが溜まらないよう丁寧に歯を磨いてください。歯科医院では、ご自宅でのメンテナンスで清掃が行き届かなかった場所のクリーニングを、専用の器具や薬剤を用いて行います。
手術後のアフターケアが、インプラントの成功を左右するので、歯科医の指示に従って正しいメンテナンスを行いましょう。
インプラントに失敗するとどうなる?代表的な3つの失敗例を紹介
インプラントは、精密検査や3Dシミュレーションをしっかり行う歯科医の元で治療すれば、極めて成功率の高い治療法といえます。しかし、万が一失敗してしまったら、何が起こるのでしょうか?ここでは、インプラントにまつわる代表的な3つの失敗例について解説します。
インプラントの代表的な失敗例は、以下3例です。
- インプラントがしっかりと定着しない
- 治療後も違和感(痛み・しびれ・腫れなど)が治まらない
- インプラントが破損したり抜けてしまう
これらのインプラントの3つの失敗例について、以下でそれぞれ詳しく解説します。記事の後半では、失敗する原因についても解説するので、失敗例と原因を併せてご覧ください。
インプラントの失敗例①:インプラントがしっかりと定着しない
インプラントとあごの骨がしっかりと定着せず、インプラントがぐらぐらしてしまうという失敗例があります。通常は、インプラントと周辺の骨組織が結びつき、あごの骨にしっかりとインプラントが固定されます。約3ヶ月~6ヶ月でインプラントとあごの骨が結合するケースが多いです。
しかし、なんらかの原因によって、インプラントとあごの骨の結合が妨げられ、インプラントが定着しないことも起こり得ます。インプラント埋入後、定期検診でインプラントとあごの骨が結合しているかを検査し、上手く結合されていない場合は、再治療が必要になるでしょう。
インプラントの失敗例②:治療後も違和感(痛み・しびれ・腫れなど)が治まらない
治療後に、痛み・しびれ・腫れなどの違和感が長く続く場合も、なんらかのトラブルが起きている可能性が高いです。インプラントは歯茎を切開するなどの外科手術を伴います。そのため、手術当日や、手術後2日~3日に痛みなどの違和感があるのは、生体の正常な反応といえます。
しかし、痛みや腫れなどの違和感が2週間以上続く場合は、患部に細菌が感染しているなどのトラブルが起きている可能性があります。放置してしまうと、最悪の場合、インプラントを撤去しなければならなくなるかもしれません。そうならないために、少しでも異変を感じたら、歯科医院に連絡してください。
インプラントの失敗例③:インプラントが破損したり抜けてしまう
インプラントの被せ物(人工歯)部分が、破損したり、抜けてしまったりすることもあります。インプラントを入れた直後は良くても、月日が経ったある日突然、破損・脱落が起こるのです。
インプラントを長持ちさせるためにも、定期的に歯科で検診を受けましょう。歯科では、患者様ご自身では分かりにくい、インプラントの器具の緩みや、被せ物のすり減り具合を検査できます。
当院では、インプラント治療後の定期検診を、レントゲンを用いてしっかり行っています。インプラントを入れてからの患者様の生活もサポートいたしますので、下記より、ぜひお気軽にお問い合わせください。
「インプラントはおすすめしない」という意見が多い理由は?
インプラントは、天然歯と同等の噛み心地を得ることができたり、審美性に優れていたりと、さまざまなメリットがあります。しかし、デメリットがないわけではなく、場合によっては「インプラントはおすすめしない」という意見も聞こえてくるでしょう。
インプラントの代表的なデメリットは、以下の3点です。
- 外科手術が必要
- 治療期間が長い(約3ヶ月~1年)
- 骨の量が少ないと治療の難易度が上がる
中でも、あごの骨が弱かったり、薄かったりする方には、インプラントをおすすめしないという歯科医が存在します。なぜなら、あごの骨を強固にするため、インプラント手術とは別に人工の骨を足す手術(骨造成)をする必要が出てくるからです。
骨造成手術は難易度が高く、対応できる歯科医は、日本にはそう多くいません。また、足した人工骨が細菌感染を引き起こしてしまうと、化膿するリスクも伴います。このような理由から「インプラントはおすすめしない」という意見も存在するのです。
インプラントのメリットとデメリットについては、より詳しくこちらの記事で解説しています。インプラント治療のメリットとデメリットを一挙に比較したい方は、ぜひ併せてご覧ください。>>【決定版】インプラント治療のメリット・デメリットやリスクを徹底解説!
まとめ:インプラントの成功率を高めるためには医院選びが重要!
当記事では、インプラントの成功率から、万が一失敗した場合の失敗例まで一挙に解説しました。インプラントの成功率は、上あごと下あごの症例を合わせると、約97%です。
インプラントの代表的な失敗例として、インプラントが骨に根付かないことがあります。原因は多種多様です。患者様が患部を舌で押してしまったり、喫煙してしまったりなど、必ずしも歯科医だけが原因に関与しているわけではないことも。
そのため、患者様ご自身もしっかりと失敗の原因を理解し、インプラントの成功率を上げるために正しい治療生活を送りましょう。
また、インプラントの成功率を限りなく100%に近づけるためには、確かな技術と経験を持ち、衛生管理を徹底している歯科医院を選ぶことも重要です。
当院では、滅菌・殺菌を徹底したインプラント専用の個室のオペ室を備えています。患者様が不安に思うことなく治療に専念していただける環境を整えているので、下記より、お気軽にお問い合わせください。
【執筆・監修者】
帝塚山Smile Design Clinic(スマイルデザインクリニック)
院長:岩下太一(歯学博士)
ITI日本支部公認インプラントスペシャリスト認定医
オステムインプラントインストラクター 講師
日本審美歯科学会 認定医
他、所属学会、認定資格多数
充実した無料カウンセリング
初回費用は一切かかりません。安心してご相談ください。
当院では患者様に安心してインプラント治療を受けて頂くために、無料カウンセリングを充実させております。お口の中のお写真やレントゲン写真、場合によってはインプラントの骨を確認するためのCT撮影も無料で行います。もちろん、初回なので一切費用はかかりません。患者様に今のお口の状態を知って頂き、納得してインプラント治療を受けて頂くことが私たちの喜びです。
ITIインプラントスペシャリスト認定医
~ 世界レベルのインプラント治療をあなたへ ~
帝塚山スマイルデザインクリニックの院長はインプラント治療を他の歯科医師に教えるインストラクターの指導的立場として歯科界に貢献しております。また世界的に有名なインプラント学術団体のITI(International Team for Implantology)の日本支部公認インプラントスペシャリストの認定医でもあります。他院で難しいと言われたインプラント治療でも当院では十分に対応できる技術があります。