「インプラントはやめた方がいいって聞きました…」
「インプラント治療を始めてから後悔したらどうしよう…」
このようなお声をよくお聞きします。結論からお伝えすると、インプラントをやめた方がいいかどうかは、患者様個人によります。インプラントには向き・不向きがあるので、インプラントに向いていない方がいることも事実です。
インプラント治療を始めたあとに後悔しないためにも、治療前に自分がインプラントに向いているのかどうかを知りたいですよね。
そこで当記事では、以下の内容を解説いたします。
- インプラントはやめた方がいいの?
- インプラントをやめた方がいい人の9つの特徴
- どうしてもインプラントにしたい場合は?
当記事を読めば、インプラントをやめた方がいい人の9つの特徴を理解でき、インプラントに向いているかどうかを判断できます。治療を開始してから後悔しないためにも、ぜひ最後まで読んで参考にしてくださいね。
目次
インプラントをやめた方がいい?人によって合う合わないがある
インプラントをやめた方がいいかどうかは、患者様個人によるとしか言えません。なぜなら、患者様個人によって状況が全く異なるからです。
身近にインプラントの経験者がいると、インプラントを勧められたり、反対にインプラントはやめておいた方がいいと言われるかもしれませんね。しかし、インプラントに関しては人の意見を鵜呑みにしないでください。インプラントに向いているかどうかの答えは1人1人異なります。そのため、患者様自身でインプラントに向いているかどうかを判断することが必要です。
インプラントをやめた方がいい!と言われる理由は、主に以下の9つです。
- あごの骨が弱い・薄い人
- 全身疾患や持病がある人
- 金属アレルギーがある人
- 定期的なメンテナンスに通う自信がない
- 歯磨きをする習慣がない
- 外科手術が怖い
- 費用の捻出が難しい
- すぐに治療を完了させたい
- 絶対に近くの歯医者で治療したい
以下より、インプラントをやめた方がいい人の特徴を全部で9つ解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。
やめた方がいい場合①:あごの骨が弱い・薄い
あごの骨が弱く薄い方には、インプラントはおすすめできません。インプラント治療では、インプラント体(土台)をあごの骨に埋入し固定します。あごの骨が弱く薄い状態では、インプラント体がしっかりと固定されません。そのため、インプラント治療を安全に行うためには、十分な量のあごの骨が必要になるのです。
ただし、あごの骨が弱く薄い方でもインプラント治療を行える方法もあります。それが、骨造成手術です。骨造成手術を行えば、骨の足りない所に人工骨を足すことができ、骨に厚みを持たせられます。その結果として、インプラントを入れることができるのです。
残念ながら、骨造成ができない歯科医院もあります。
骨造成の技術は非常に高度な技術です。歯科医師によっては骨造成ができないから、その患者様がインプラント治療ができないと説明している場合もあるそうです。
しかし、骨は無ければ造ることが可能です。当院は骨造成を得意とし、他院からのインプラント治療の紹介も多々あります。GBR、サイナスリフト、ソケットリフトなど、全ての骨造成に対応しておりますので安心してお任せください。
骨造成については、より詳しくこちらの記事で解説しています。あごの骨が足りなくてインプラントを断られてしまった方は、ぜひ併せてご覧ください。>>骨が足りなくてもインプラントができる?骨造成・骨移植について解説
やめた方がいい場合②:全身疾患や持病がある
全身疾患や持病がある方にも、インプラントはおすすめできません。全身疾患や持病とは、具体的に糖尿病や心臓病、高血圧などです。特に、糖尿病の方は骨がもろいため、インプラントをしっかりとあごの骨に固定することが難しいです。
そのほか、重度な全身疾患を抱えていると、インプラント手術中に容態が急変してしまう可能性があることも否めません。ただし、全身疾患や持病を抱えていても、かかりつけ医と連携し、薬でコントロールすればインプラント治療ができる場合もあります。まずは、かかりつけ医と歯科医の両方に相談することをおすすめします。
当院では全身疾患のある患者様を治療する際は、全身モニターを使用して術中モニタリングを行いながら、インプラント手術を行う場合もあります。さらには麻酔科医と連携し、血圧をコントロールしながら手術を行うことも可能です。不安感や歯科治療恐怖症の患者様にも、静脈内鎮静法などを用いて、リラックスした状態で治療していただけます。
患者様の体調や病状、精神状態に合わせて、万全の体制で治療を行いますので安心してお任せください。
当院では、患者様のかかりつけ医と連携し、患者様が安心してインプラント治療を受けられる体制を整えています。全身疾患や持病をお持ちの方も、下記よりお気軽にお問い合わせください。
やめた方がいい場合③:金属アレルギーがある
インプラントは、チタンという金属で作られています。チタンは、数ある金属の中でも非常に人体に馴染みやすい金属です。その証拠に、チタンはペースメーカーや人工関節の素材としても使われています。また、チタンは酸素と結合すると酸化被膜に覆われるので、唾液に触れても金属イオンが溶け出しにくいです。
そのため、金属アレルギーの方でも基本的にはインプラント治療を行えます。しかし、稀に微量の金属に反応してアレルギー反応を引き起こす方もいるので、注意が必要であることに変わりはありません。
金属アレルギーの方には、ジルコニアインプラントをおすすめします。ジルコニアインプラントは、100%非金属でできたインプラントなので、金属アレルギーの心配が要りません。また白色素材なので、審美性にも優れます。
もちろん当院でも、ジルコニアインプラントに対応可能です。
ただし日本にはジルコニアインプラントは無く、海外から特別に輸入しております。当院のジルコニアインプラントは、世界ブランドシェア1位のストローマン社製の、ピュアセラミックを使用しております。
直径や長さの種類が少ないのが難点で、適応症が限られていますが、金属アレルギーの方でジルコニアインプラントを希望される方は選択されています。
ジルコニアインプラントについては、より詳しくこちらの記事で解説しているので、ぜひ併せてご覧ください。>>【金属フリー】ジルコニアインプラントとは?使うメリットや費用感を徹底解説
やめた方がいい場合④:歯磨きをする習慣がない
歯磨きをする習慣がない方には、インプラントをおすすめできません。なぜなら、ご自宅での日々のケアを怠ってしまうと、歯周病によく似たインプラント周囲炎を引き起こしてしまうからです。
インプラントは天然歯に比べて最近に対する防御機構が弱いのはご存じでしょうか?歯茎とインプラント表面の結合が天然歯に比べて弱いので、歯周病になってしまうと、その結合から細菌が侵入してインプラントを支えている骨を溶かしてしまうのです。これをインプラント周囲炎といいます。
インプラント周囲炎が悪化すると、最悪の場合、インプラントが抜け落ちてしまいます。
インプラント周囲炎を予防するためには、毎日のブラッシング(歯磨き)が何よりも大切です。さらに、ブラッシングだけでは不十分な場合は、フロスやデンタルリンスも使用して、口内の清潔を保つ必要があります。歯磨きをする習慣がない方は、インプラント周囲炎を引き起こし、数年でインプラントをダメにしてしまう可能性が高いので注意が必要です。
インプラント周囲炎については、より詳しくこちらの記事で解説しているので、ぜひ併せてご覧ください。>>インプラントは歯周病になる?インプラント周囲炎や歯周病について徹底解説
やめた方がいい場合⑤:定期的なメンテナンスに通う自信がない
歯科医院へ定期的なメンテナンスに通う自信がない方も、インプラントには向いていません。インプラント治療では、治療後も年に3回~4回はメンテナンスに通う必要があります。歯科医院でのメンテナンスは、ご自宅で落としきれなかった汚れを清掃するだけではありません。
レントゲン検査を行い、外からは見えないあごの骨の内部やインプラント体に異常が起きていないかなどを細かく検査するのです。定期的な歯科医院での検査は、インプラント周囲炎の初期症状を見つける大事な役割も担っています。定期的に歯科医院へメンテナンスに通わないと、インプラントの寿命を短くしてしまうので注意が必要です。
インプラントのメンテナンスでは、汚れを落とす他にも重要なポイントがあります。それは『噛み合わせ』の調整です。
天然歯と骨は歯根膜という糸状の組織で繋がっており、噛むとクッションのように沈み、強すぎる噛み合わせを緩和してくれる機構があります。しかし、インプラントは骨と直接結合しているので、強すぎる咬合力を緩和してくれるクッションのような機構はありません。
すなわち、噛み合わせの調整が定期的に必要かつ、かなり慎重に丁寧に行わなければなりません。それを怠るとインプラントと骨の結合が離断され、インプラントが抜け落ちる場合があります。
やめた方がいい場合⑥:外科手術が怖い場合
インプラントは歯茎を切開するなどの外科手術を伴います。そのため、外科手術へ強い恐怖を感じる人には、インプラントをおすすめできません。
インプラントの手術中は、局所麻酔を効かせているので、痛みを感じることは基本的にありません。しかし、意識はある状態なので、手術器具の音や医師らの会話は聞こえます。そのため、恐怖心が勝ってしまい、インプラントを断念してしまう方もいらっしゃるのですね。
ただし、外科手術が怖い方でもインプラント手術に打ち勝つ方法があります。それが、静脈内鎮静法という麻酔オプションです。静脈内鎮静法を行えば、ほぼ眠ったような状態で手術を受けられ、ウトウトしている間に手術が終わります。
やめた方がいい場合⑦:費用の捻出が難しい人
費用の捻出が難しい方も、インプラントには向いていません。なぜなら、インプラントは自費診療で、さらに治療費が高額だからです。インプラントの相場は、1本あたり約30万~50万円です。これに麻酔オプションをつけたり、被せ物(人工歯)の材質を上質なものを選んだりすれば、さらに費用がかさみます。
そのため、費用の捻出が難しい方には、インプラント治療は向かないでしょう。ただし、デンタルローンを組める場合もあるので、一度見積もりだけでも出してもらうことをおすすめします。ローンも厳しい場合は、インプラントより安価に治療を受けられる入れ歯やブリッジを検討するのも良いでしょう。
もしくは全体的にするのではなく、部分で治療を進める方法もあります。まずはご相談ください。>>インプラントにしたいけどお金が無くて治療費が払えない場合の対処法
インプラント以外の歯の治療法については、より詳しくこちらの記事で解説しているので、ぜひ併せてご覧ください。>>【比較】差し歯、入れ歯、ブリッジとの違いは?インプラント以外の治療を解説
やめた方がいい場合⑧:すぐに治療を完了させたい人
すぐに歯の治療を完了させたい方にも、インプラントは向いていません。なぜなら、インプラントは3ヶ月~1年の長い治療期間を要するからです。治療完了までどれほどの期間がかかるかは、患者様個人の症例や状態によります。しかし、最低でも3か月はかかると思って間違いありません。そのため、一刻も早く治療を終わらせたい方には不向きといえます。
ただし、すぐ噛めるようになるなら、治療期間は長くてもいいという方であれば、テンポラリーインプラントという選択肢もあります。テンポラリーインプラントとは、本物のインプラントの隣に埋入できる仮のインプラントのことです。テンポラリーインプラントを入れれば、手術日当日から噛むことができます。
当院ではテンポラリーインプラントを使用することで、入れ歯の患者様がインプラントの治癒期間も仮歯でしっかりと食事ができるように、治療を行なっております。皆様、テンポラリーインプラントでも自分の歯のように噛めると喜んで頂いております。
テンポラリーインプラントについては、より詳しくこちらの記事で解説しているので、ぜひ併せてご覧ください。>>治療期間中を安心して過ごせる!テンポラリーインプラントについて解説
やめた方がいい場合⑨:絶対に近くの歯医者で治療したい
ここまでの内容をしっかり見ていただけた方には、インプラント治療そのものの難易度の高さや、インプラント治療後のアフターケアの重要性はご理解いただけてたかと思います。インプラント治療の成功には、歯科医の優れた知識と技術、治療後のことまで考えた丁寧な処置とアフターケアが欠かせません。
しかし実情として、一人ひとりの患者様に対して100%で向き合って、完璧な治療を行える歯科は日本全国を見渡してもそう多くはありません。そのためインプラント治療を検討される場合には、しっかりと患者様自身が歯科医院をリサーチし、信頼できる歯科医院を見つけ出すことが重要です。
『通院やメンテナンスのことも考えて、近くの歯医者さんでインプラントにしようと思っている』という方には、あまりインプラントはお勧めできません。お近くの歯科医院がインプラント治療の高度な技術を備えている可能性はもちろんありますが、足を伸ばせばもっと良い医院があるはずです。
【執筆・監修者】
帝塚山Smile Design Clinic(スマイルデザインクリニック)
院長:岩下太一(歯学博士)
ITI日本支部公認インプラントスペシャリスト認定医
オステムインプラントインストラクター 講師
日本審美歯科学会 認定医
他、所属学会、認定資格多数
充実した無料カウンセリング
初回費用は一切かかりません。安心してご相談ください。
当院では患者様に安心してインプラント治療を受けて頂くために、無料カウンセリングを充実させております。お口の中のお写真やレントゲン写真、場合によってはインプラントの骨を確認するためのCT撮影も無料で行います。もちろん、初回なので一切費用はかかりません。患者様に今のお口の状態を知って頂き、納得してインプラント治療を受けて頂くことが私たちの喜びです。
ITIインプラントスペシャリスト認定医
~ 世界レベルのインプラント治療をあなたへ ~
帝塚山スマイルデザインクリニックの院長はインプラント治療を他の歯科医師に教えるインストラクターの指導的立場として歯科界に貢献しております。また世界的に有名なインプラント学術団体のITI(International Team for Implantology)の日本支部公認インプラントスペシャリストの認定医でもあります。他院で難しいと言われたインプラント治療でも当院では十分に対応できる技術があります。