「インプラント手術の直後は何を食べたら良いの?」
「インプラントになったら食生活は変わるのかな?」
このような疑問をお持ちではありませんか?
結論から申し上げると、インプラントの手術後すぐは、食事に制限が出てきます。通常は、手術の直後から数日かけて、徐々に通常の食事に戻してもらう形になります。
インプラントは治療が完了すれば、自分の歯のように食事ができるようになります。ですが歯肉の切開などの外科手術を伴うため、手術直後は口の中を怪我しているようなものです。そのため食事の制限が必要となります。また飲酒や喫煙についても、制限があります。
このページではインプラント手術後の食事について、以下の内容を解説いたします。
- インプラント手術後の口の中の状態
- インプラント手術前、手術後に適した食事
- インプラント手術後の日常生活、飲酒喫煙について
- インプラント手術後にすぐ食事をする方法
当記事を読めば、インプラント手術前後の食事事情から、インプラント手術後の日常生活まで理解できます。インプラントをした後の生活の不安が、全て解消されるでしょう。またインプラントの手術後すぐに普段通りの食事がしたい、という人向けの「即時負荷インプラント」についても解説します。
目次
インプラントの手術後の口の中の状態について
インプラントの食事事情ですが、最も食事に気を遣う必要が出てくるのは手術直後です。特に手術から2日目〜3日目には、患部の腫れがピークになるため、注意が必要です。
インプラント治療では必ず外科手術が必要になります。具体的には、顎の骨にインプラントの土台を埋めるために、歯茎を切開する必要があります。切開した歯茎は縫い合わせますが、やはりメスを入れる以上、患部の腫れや痛みは避けられません。
ある意味では口の中を怪我しているような状態なので、食事や飲酒・喫煙などはどうしても気を遣う必要がでてきます。
インプラント手術の流れやスケジュール、食事ができないタイミング
インプラント治療の際の食事制限の内容について具体的に解説します。前提として、「インプラント治療」といっても、以下のように複数の過程が存在します。
- 検査
- インプラント一次手術
- インプラント二次手術
- 被せ物の装着
当記事では、インプラント一次手術・二次手術の前日を「手術前」、一次手術や二次手術直後を「手術後」として、食事事情を解説します。基本的には手術後の食事が制限されますが、手術前にも注意点があるので、手術前の食事についてもご覧ください。
より詳しくインプラント治療の過程を知りたい方はこちらの記事をご覧ください。>>【簡単解説】インプラント治療の流れを段階ごとに7ステップで紹介!
インプラント手術後すぐは食事の内容に注意が必要
インプラントの手術は切開を伴う外科手術なので、手術の後しばらくは食事に気を遣う必要があります。また手術の際には麻酔を使用するため、手術直後は麻酔が残っている場合もあり、普段通り食事がしにくい場合もあります。
インプラント手術後の食事内容は、手術当日から段階的に普段通りの食事に戻す必要があるでしょう。
- 手術当日~翌日
- 手術後2日目〜3日目
- 手術後4日目〜患部の腫れや痛みが完全になくなる頃まで
上記についてそれぞれ解説するので、インプラント治療を検討している方はぜひご覧ください。
手術当日:食事は噛まずに栄養摂取できるものがおすすめ
インプラント手術当日や翌日は、食事の内容に特に注意する必要があります。
手術直後の6時間ほどは麻酔が残っている場合があります。唇を噛んでしまったり、熱い食べ物で火傷してしまうこともあるので、食事は控えるのが無難です。
麻酔が抜けても、患部を切開した傷は当然治癒していないので、食事には注意が必要です。手術当日・翌日はなるべく噛まずに栄養を摂取できるものを食べるようにしましょう。
例えばゼリーやおかゆ、柔らかく煮込んだうどんなどが良いでしょう。ただし香辛料や刺激が強いものは、患部の傷が開く原因になります。うどんにかける七味なども香辛料に含まれるのでご注意ください。
手術後2日目〜3日目:刺激が強い食べ物を控えましょう
インプラント手術後2日目〜3日目も、まだまだ食事には注意が必要です。
- 香辛料を使った食べ物
- 酸味のある食べ物
- 甘い食べ物
- 熱い食べ物
- 硬い食べ物
最低でもこれらは控えましょう。香辛料や酸味は患部に刺激を与えてしまいます。また甘い食べ物も、傷口の治りを悪くする可能性があるため控えるのが無難です。
温かい食事程度なら問題ありませんが、アツアツのスープなどは血行を促進し、患部から出血する可能性があります。当然硬い食べ物も、噛む際に強い力がかかり、患部を傷つける原因となるので控えましょう。
咀嚼が必要なものを食べる場合は、患部と反対側の歯で噛むようにすると、より患部への刺激が少なくなりますよ。
手術後4日目以降:少しずつ普段の食事に
インプラント手術後4日目以降頃からは、少しずつ普段の食事に戻しても大丈夫です。ただし患部の腫れや痛みが続いている場合は、術後3日目以内の食事を続けるのが良いでしょう。
普段通りの食事に戻していく際も、いきなり刺激が強いものを食べたりは控えましょう。段階的に少しずつ普段の食事に戻すのが大切です。
また、噛む際にはやはり患部と反対側の歯を使うのが良いでしょう。手術後2週間程度は、患部を咀嚼に使わないように注意してください。
インプラント手術後の日常生活|食事以外の注意点
インプラント手術後には、食事以外にも注意すべき点が多数あります。ここではインプラント手術後の日常生活について、以下の4点を解説します。
- 歯磨きなどオーラルケアに注意!
- インプラント手術後に飲酒はできる?
- インプラント手術後に喫煙はできる?
- インプラント手術後にコーヒーなどは飲める?
お酒・タバコ・コーヒーが日常生活の必需品だという方も多いでしょう。普段から飲酒や喫煙をする方、コーヒーを飲む方は、必ず目を通しておいてください。
歯磨きなどオーラルケアに注意!
インプラント手術の後には、食事に気をつけるのも重要ですが、より大切なのは歯磨きなどのオーラルケア、つまり口腔内の衛生環境を保つことです。
特に人工歯根の埋入手術の直後には、まだ傷口が塞がっていないため、感染のリスクが非常に高くなります。だからといって、患部が敏感な時期なので、強く歯磨きをするといったこともできません。
当院には歯周病学会認定衛生士が在籍しておりますので、術後のオーラルケアについてもしっかりと指導させていただきますので、ご安心ください。
お酒を飲むと傷口が開く!手術後1週間は飲酒は厳禁です
インプラント手術前日は飲酒は禁止、という話がありましたが、インプラント手術後もしばらくは飲酒は厳禁です。
アルコールを摂取すると血行が促進されるため、以下のようなトラブルに繋がります。
- 患部が腫れる
- 患部から出血する
- 患部に炎症がおきる
- 患部の治りが悪くなる
さらにインプラントの手術後には、お薬も処方されます。お薬とアルコールの同時摂取は控えて、最低でも手術後1週間は禁酒し、患部の治癒に努めましょう。
最低でも手術後2週間は禁煙が必要
インプラント手術後は最低でも2週間、理想としては8週間は禁煙を行いましょう。
タバコに含まれるニコチンは白血球の作用を低下させるため、免疫力の低下をもたらします。免疫力が低下すると、患部の治癒が遅くなったり炎症を起こすといったトラブルの原因にもつながるのです。
また喫煙の際に発生する一酸化炭素は、歯肉の血行を悪くしてしまい、歯茎に十分な栄養が届くのを妨げます。これにより、埋め込んだインプラントの土台と顎の骨が結合しにくくなり、せっかくのインプラントが外れてしまう原因になりかねません。
こういった事情から、インプラントの手術後は最低でも2週間、できれば8週間ほどは禁煙するのがよいでしょう。
コーヒーも手術当日は控えた方が良い!
コーヒーが好きで普段から飲む方は多いでしょう。ですがインプラント手術当日は、コーヒーの摂取はお勧めできません。
コーヒーには眠気覚ましとして知られるカフェインが含まれますが、実はカフェインには血管の拡張作用があります。血管が拡張されると患部の傷口から出血する量が増えてしまう場合も。そのため手術当日、できれば翌日くらいまではコーヒーは控えた方が良いですね。
また術後2日~3日が経過し、コーヒーを飲む際にも、なるべく常温に近い温度で飲むように心がけましょう。極端に冷たかったり極端に熱かったりすると、傷口を刺激して痛みが出る場合があります。
インプラント手術後すぐに食事ができる?即時負荷インプラントという選択肢
手術後すぐに食事ができる「即時負荷インプラント」をご存知ですか?
ここまで「インプラント手術後しばらくは柔らかいもの、咀嚼しないでいいものを食べるべき」だとお話してきました。ですが仕事で会食があったり、手術後すぐに食事がしたい、という方もいるでしょう。そういった方にお勧めなのが、即時負荷インプラントです。
即時負荷インプラントは手術後すぐに食事ができるだけでなく、治療全体のスケジュールを早く出来たりと、メリットの多い治療です。ただし即時負荷インプラントは誰でもできるわけではありません。一定の条件を満たした方のみが受けられる治療なので、以下の条件をご覧ください。
- 歯茎に骨があること
- 歯茎の骨が健康で丈夫であること
- かみ合わせが安定していること
- 医院が即時負荷に対応したインプラントを使用していること
これらの条件を満たす場合は、即時負荷インプラントを使用して治療することも可能です。もちろん当院では即時負荷に対応したインプラントを使用しております。
「インプラントに興味はあるけど食事がすぐに出来ないのは困る」とお悩みの方は、ぜひ一度お問い合わせください。
インプラント手術前の食事について
インプラントの手術前には、食事の制限はありません。ただし飲酒と喫煙に関しては、制限があります。
アルコールの摂取は免疫力を低下させる恐れがあります。インプラント手術は切開を伴うので、傷口が膿むようなリスクもあります。そのため手術前日はアルコールは控えましょう。
また喫煙の制限は厳しく、手術前の2週間程度は禁煙する必要があります。タバコに含まれるニコチンが、血管を萎縮させたりビタミンC不足の原因となるので、傷の治りが悪くなります。
- 手術前日の飲酒は控える
- 手術前2週間は禁煙する
上記の2点を守ることで、インプラント手術をより安心して受けることができるでしょう。
まとめ:インプラント手術後の食事は柔らかいものを
当記事ではインプラント手術前・インプラント手術後の食事について解説しました。
インプラントは治療が完了すれば、自分の歯と同じように食事ができるようになります。ただしインプラントの手術は歯茎を切開する外科手術を含むため、手術前後は食事に注意が必要です。
手術当日や翌日は咀嚼が必要ない柔らかい食べ物を食べ、手術後2日目以降も刺激の強いものなどは避けるようにしましょう。
手術後すぐにいつも通りの食事がしたい、という方には「即時負荷インプラント」がおすすめです。即時負荷インプラントは医院の設備や技術によって受けられない場合も多いですが、当院では治療が可能です。他院で断られてしまった方や、術後の食事がネックでインプラントに踏み出せない方は、ぜひお問い合わせください。
【執筆・監修者】
帝塚山Smile Design Clinic(スマイルデザインクリニック)
院長:岩下太一(歯学博士)
ITI日本支部公認インプラントスペシャリスト認定医
オステムインプラントインストラクター 講師
日本審美歯科学会 認定医
他、所属学会、認定資格多数
充実した無料カウンセリング
初回費用は一切かかりません。安心してご相談ください。
当院では患者様に安心してインプラント治療を受けて頂くために、無料カウンセリングを充実させております。お口の中のお写真やレントゲン写真、場合によってはインプラントの骨を確認するためのCT撮影も無料で行います。もちろん、初回なので一切費用はかかりません。患者様に今のお口の状態を知って頂き、納得してインプラント治療を受けて頂くことが私たちの喜びです。
ITIインプラントスペシャリスト認定医
~ 世界レベルのインプラント治療をあなたへ ~
帝塚山スマイルデザインクリニックの院長はインプラント治療を他の歯科医師に教えるインストラクターの指導的立場として歯科界に貢献しております。また世界的に有名なインプラント学術団体のITI(International Team for Implantology)の日本支部公認インプラントスペシャリストの認定医でもあります。他院で難しいと言われたインプラント治療でも当院では十分に対応できる技術があります。