「奥歯がほとんど残っていない」「入れ歯ではもう噛めない」
そんな方にとって、すべての歯をインプラントで補う治療は、しっかり噛める生活を取り戻すための有力な選択肢です。
しかし、いざ検討しようとすると「全部インプラントにしたら、いくらかかるんだろう?」という疑問が立ちはだかります。
実際、費用のイメージがつかないまま不安だけが先行して、治療に踏み切れないという声も少なくありません。
本記事では、次のような疑問にお答えしながら、「全部インプラントの費用相場と、その内訳・選択肢」についてわかりやすく解説します。
- インプラントで歯をすべて補う場合の費用相場は?
- 通常のインプラントと「オールオン4」は何が違うのか?
- 費用が高くなる/抑えられる条件は?
- 医療費控除やデンタルローンは使える?
大阪でインプラント専門治療に力を入れている帝塚山スマイルデザインクリニックが、費用と価値のバランスをふまえた選び方をご紹介いたします。
目次
全部インプラントとは?従来の治療との違い

「全部インプラント」とは、歯をすべて失った、あるいは残っている歯をすべて抜歯したあとに、インプラントによって全体を補う治療法です。
主に、以下のような状態の方が対象となります。
- 上顎・下顎のいずれか(または両方)の歯がほとんど残っていない
- 入れ歯が合わず、噛めない・話せないなどの不満が強い
- 残っている歯が重度の歯周病や虫歯で保存困難な状態
これまで、このようなケースでは「総入れ歯」しか選択肢がありませんでしたが、近年では4〜6本のインプラントで歯列全体を支える治療法(オールオン4等)の登場により、固定式の選択肢が現実的になりました。
従来の治療との違い①|“固定式”であること
総入れ歯は粘膜の上に乗せる“取り外し式”の装置であり、使用中のズレや不安定さが避けられません。
一方、全部インプラントは顎の骨にしっかり固定される“固定式”であるため、
- 食事中にズレたり外れたりしない
- 咬合力が大きく、しっかり噛める
- 発音や会話がスムーズになる
- 見た目の違和感が少ない
といったメリットがあります。
従来の治療との違い②|骨に力が伝わる
入れ歯は歯ぐきで支える構造であるため、顎の骨に刺激が加わらず、徐々に骨が痩せていきます。
これに対し、インプラントは骨と直接結合する構造であるため、咀嚼の刺激が骨に伝わり、骨量の維持にもつながるといわれています。
これは見た目の老け込み予防にも大きく関係しており、「全部インプラントは機能だけでなく見た目の若々しさも保ちやすい」という点で注目されています。
全部インプラントにも複数の方法がある
一口に「全部インプラント」といっても、治療法にはいくつかのバリエーションがあります。
代表的なのは以下の2つです。
治療法 | 概要 |
---|---|
フルマウスインプラント | 失った歯の本数と同じ本数のインプラントを埋入し、1本ずつ被せ物を装着する |
オールオン4(All-on-4) | 片顎4~6本のインプラントで、12本前後の人工歯を一体型で装着する |
後者の「オールオン4」は、費用や手術の負担を抑えつつ、固定式で機能性も高いという点から、当院でも採用されている治療法です。
全部インプラントの費用相場はどのくらい?

「全部インプラントにしたらいくらかかるのか?」という疑問は、誰もが最初に抱くものです。
実際の費用は、治療法・本数・素材・医院の体制などによって大きく異なりますが、ここでは一般的な費用相場をもとに、考え方のポイントをご紹介します。
フルマウスインプラント(1本ずつ埋入する場合)
すべての歯を1本ずつインプラントで補う「フルマウスインプラント」は、最も費用が高額になる治療法です。
▷ 概算費用の目安
- 上顎/下顎いずれか:500〜800万円前後
- 上下顎すべて:800〜1,200万円以上
この方法は、1歯に対して1本のインプラント+1本の被せ物を使用するフルスペックな治療ですが、
実際には1本ずつではなく、2本のインプラントで3〜4本の人工歯を支える、あるいは3本のインプラントで5本の人工歯を支えるといった「インプラントブリッジ」方式が主流となっています。
つまり、全体で28本の歯に対して28本のインプラントを埋入するようなケースは非常に稀であり、
本数を最適化しつつ、機能性と審美性を両立する設計が多く採用されています。
とはいえ、使用するインプラントの本数が多くなる分、費用は高額になりやすく、外科的負担や治療期間の長期化も避けられません。
そのため現在では、より少ない本数で安定性を確保できる「オールオン4/6」が現実的な選択肢として支持されつつあります。
オールオン4・オールオン6(固定式ブリッジを支える方式)
現在主流となっているのは、少数本のインプラントで複数歯を支える「オールオン4」「オールオン6」という治療法です。
▷ 概算費用の目安(片顎)
項目 | 費用目安(税込) |
---|---|
オールオン4(4本) | 約200〜300万円 |
オールオン6(6本) | 約250〜350万円 |
上下両顎(オールオン4×2) | 約400〜600万円 |
この方式は、インプラントの本数を4〜6本に抑えつつ、歯列全体を支える一体型のブリッジを装着する方法で、
費用・機能・審美性のバランスがよく、「全部インプラント」を現実的に実現できる方法として選ばれています。
費用の差が出る主な要因とは?
全部インプラントの費用は、以下のような要因によって変動します。
- インプラントの本数(4本 or 6本 or それ以上)
- 使用する人工歯の素材(ジルコニア/セラミック/レジンなど)
- 上部構造の設計方式(スクリュー固定 or セメント固定)
- 骨造成や抜歯などの追加処置の有無
- CT撮影・ガイドシステムの使用の有無
- 手術時に仮歯を装着する「即時負荷」の可否
- 歯科医院の設備・技術・スタッフ体制
たとえば、ジルコニアブリッジ+即時負荷+上下顎治療+骨造成ありというケースでは、
片顎で400万円前後、上下で800万円以上になることもあります。
帝塚山スマイルデザインクリニックの費用設計
当院では、「オールオン4/オールオン6」の治療を中心に、わかりやすい費用体系で治療を行っています。
- 無料相談で費用イメージを明確化
- 一括払い・分割払い(デンタルローン)に対応
- 医療費控除のアドバイスも実施
費用のご相談は、決して気が引けるものではありません。
「まずはいくらぐらい必要かを知りたい」という段階からでも、安心してご相談いただけます。
全部インプラントの費用を抑えるために知っておきたいこと

「インプラントで全部の歯を治したいけど、費用が心配…」という声は少なくありません。
確かに、すべての歯を補うインプラント治療は高額な部類に入りますが、工夫次第で費用を最適化することも可能です。
ここでは、無理なく治療を受けるために知っておきたい4つのポイントをご紹介します。
1. 「オールオン4」で本数を最小限に抑える
最大の費用抑制ポイントは、必要なインプラントの本数を減らすことです。
通常、全歯を個別にインプラントで補うと10本以上必要になりますが、「オールオン4」では4本で片顎すべての人工歯を支えることが可能です。
この構造により、
- インプラント体の本数が少なく済む
- 外科手術の回数・範囲も限定できる
- 上部構造が一体型のため製作費も抑えられる
といった効果があり、機能性を維持しながら費用も現実的な水準に収めることができます。
2. 「即時負荷対応」の場合、仮歯の製作費も節約に
当院で提供しているオールオン4は、手術当日に仮歯を固定できる“即時負荷”にも対応しています。
これは、手術直後から歯が入るため生活上の不自由が少ないだけでなく、仮歯・仮義歯の作製費用や通院回数の削減にもつながります。
- 「仮歯→本歯」の工程が最短2ステップで完結
- 義歯用インプラントや一時的な補綴物が不要になるケースも
- 通院にかかる時間的コストを抑えられる
ただし、骨の状態や全身疾患によっては即時負荷が適用できないこともあるため、術前診断が重要です。
3. デンタルローンや医療費控除で経済的負担を分散
全部インプラントの治療費は、確かに高額です。
しかし、一括払い以外の支払い方法を選ぶことで、経済的な負担を分散することが可能です。
▷ 利用できる制度の一例
- デンタルローン(医療専門の分割払い):長期分割・低金利での支払いが可能
- 医療費控除:年間10万円以上の医療費は、確定申告により所得控除の対象になる(※条件あり)
こうした制度を上手に活用すれば、「予算的に難しいと思っていたけど現実的にできた」というケースも多く見られます。
4. 素材選びで差が出ることも
使用する上部構造(人工歯)の素材によっても、治療費には差が出ます。
たとえば、オールオン4や6で選ばれる、主な素材の費用感は以下の通りです。
- ジルコニアセラミック(高耐久・審美性高):やや高額
- ハイブリッドセラミック(軽量・コストを抑えたい方向け):比較的安価
- レジン(保険診療で使われる素材):インプラントには基本的に不向き
ただし、価格だけを見て素材を選ぶと、見た目・噛み心地・耐久性に後悔が残ることも。
将来的な再治療コストまで含めて、総合的な費用対効果を考えることが大切です。
まとめ:費用だけでなく“価値”で考える全部インプラント

「全部インプラントにしたら、いくらかかるのか?」
この問いに対しては、治療法・本数・素材・追加処置などにより金額が大きく異なるため、一概に「○○万円」とは言い切れません。
しかし、現在主流となっている「オールオン4」や「インプラントブリッジ」といった手法の登場により、
500万円前後から現実的に固定式の歯列を取り戻すことができる時代になっています。
確かに、保険の総入れ歯と比べれば高額な治療です。
しかし、
- 固定式でしっかり噛める
- 見た目が自然で若々しい口元になる
- 食事・会話のストレスが大きく減る
- 入れ歯のような外れる心配がない
- 骨が痩せにくく、顔貌の崩れも抑えられる
といった「費用を上回る価値」を実感される方が多くいらっしゃいます。
帝塚山スマイルデザインクリニックでは、費用面のご不安を丁寧にお伺いしながら、
ご希望とご予算に応じた最適な治療プランをご提案いたします。
無料カウンセリングも実施しておりますので、「まず話を聞いてみたい」「自分の場合はいくらぐらいかかる?」という方も、お気軽にご相談ください。
“一生に一度の選択”だからこそ、費用ではなく「価値」で判断する。
全部インプラントは、単なる歯の治療ではなく、人生の質を取り戻すための治療です。
【執筆・監修者】

帝塚山Smile Design Clinic(スマイルデザインクリニック)
院長:岩下太一(歯学博士)
ITI日本支部公認インプラントスペシャリスト認定医
オステムインプラントインストラクター 講師
日本審美歯科学会 認定医
他、所属学会、認定資格多数
充実した無料カウンセリング

初回費用は一切かかりません。安心してご相談ください。
当院では患者様に安心してインプラント治療を受けて頂くために、無料カウンセリングを充実させております。お口の中のお写真やレントゲン写真、場合によってはインプラントの骨を確認するためのCT撮影も無料で行います。もちろん、初回なので一切費用はかかりません。患者様に今のお口の状態を知って頂き、納得してインプラント治療を受けて頂くことが私たちの喜びです。
ITIインプラントスペシャリスト認定医

~ 世界レベルのインプラント治療をあなたへ ~
帝塚山スマイルデザインクリニックの院長はインプラント治療を他の歯科医師に教えるインストラクターの指導的立場として歯科界に貢献しております。また世界的に有名なインプラント学術団体のITI(International Team for Implantology)の日本支部公認インプラントスペシャリストの認定医でもあります。他院で難しいと言われたインプラント治療でも当院では十分に対応できる技術があります。