「インプラントは痛そう」「歯ぐきを切るのが怖い」と感じて、一歩を踏み出せずにいる方は少なくありません。そうした不安を和らげる方法として注目されているのが、フラップレスインプラント(切らないインプラント)です。歯肉を大きく切開することなく、小さな穴からインプラントを埋め込むため、従来の手術に比べて腫れや痛みが少ないのが特徴です。
『インプラントに興味はあるけれど、手術が怖い』
『歯茎を切って縫うのは避けたい』
『できるだけ負担の少ない治療法を知りたい』
こうしたご希望をお持ちの方にとって、フラップレス術式は選択肢となり得る治療法なのです。
帝塚山スマイルデザインクリニックでは、CT撮影やシミュレーションを駆使した精密な診断をもとに、可能な限りフラップレスインプラントでの治療を行っています。痛みや腫れを抑えることに加え、日常生活への復帰も早く、これまで治療に踏み出せなかった方にも安心して受けていただけます。
本記事では、フラップレスインプラントの仕組みやメリット・デメリット、費用の目安、そして通常の方法との違いについてわかりやすく解説いたします。治療を検討されている方は、ぜひ参考になさってください。
目次
当院のフラップレスインプラントの症例

はじめに、当院でフラップレス術式によるインプラント治療を行った症例を、簡単にご紹介させてください。
こちらの症例の患者様は、左上の1本が欠損しており部分入れ歯を使用していましたが、部分入れ歯の違和感に耐えかねて、固定式のインプラントにしたいと来院されました。
幸いなことに骨と歯茎の状態も良かったので、サージカルガイドを用いてフラップレス術式で、即時負荷のインプラント埋入を行いました。
※即時負荷インプラント=埋入と同時に仮歯が入る術式
歯肉の切開や縫合を必要としないフラップレス術式で埋入したため、インプラントの埋入手術にかかった時間は、なんとたったの12分です。
当院ではサージカルガイドを用いたフラップレス術式を行うことで、歯茎の傷の最小化・手術時間の短縮を行い、治療の痛みを軽減しております。結果として、こちらの患者様は術後麻酔が切れた後もほとんど痛みを感じることがなく、痛み止めも一切使用せずに当日お帰りいただくことができました。
>>左上奥歯に1本にインプラントをたった12分で埋入した症例
フラップレスインプラントとは?
インプラント治療と聞くと、多くの方が「歯ぐきを切って大きく手術をするのでは」と不安に感じられるのではないでしょうか。従来のインプラント手術では、歯肉を切開して骨を露出させ、その上でインプラントを埋め込むのが一般的でした。この方法は確実性が高い一方で、術後に痛みや腫れが出やすく、回復に時間がかかるという課題がありました。
こうした負担を減らすために考案されたのが、フラップレスインプラントです。名前の通り「フラップ(歯肉を切り開く操作)」を行わず、歯ぐきに小さな穴を開けてインプラントを埋め込む方法を指します。歯肉を大きく切らないため、出血や腫れが抑えられ、治療後も日常生活に戻りやすいのが特徴です。
もちろん、すべての方に適応できるわけではなく、骨や歯肉の状態を精密に診断することが前提となります。しかし、条件が整えば、これまで「痛そうで怖い」とインプラントをためらっていた方にとって、有力な選択肢となるのです。
次の章では、まず従来のインプラント手術とフラップレスインプラントとの違いを具体的に見ていきましょう。
従来のインプラント手術との違い
通常のインプラント治療では、歯茎を切開して骨の状態を直接確認しながらインプラントを埋め込む流れになります。この方法は多くの症例で行われてきた標準的な手術であり、骨の厚みや形を直接確認できるため安全性が高いのが特徴です。しかし、切開と縫合を伴うため、患者様にとって術後の痛みや腫れが強く出やすく、回復に時間がかかる場合が少なくありません。
これに対してフラップレスインプラントは、歯茎を大きく切らずに最小限の小さな穴を開けることで治療を行います。切開しない分、手術時間が短縮され、出血も少なく、術後の負担を抑えることができます。痛みが少なく日常生活への復帰が早いことから、従来法に不安を感じて治療をためらっていた患者様にも適応できる可能性があります。
ただし、骨や歯肉の状態によっては従来法が必要となる場合もあります。そのため、どちらの方法が適しているかは歯科医が精密な検査を行い、十分に相談したうえで決定することが大切です。患者様の症例に応じて適応を見極めることが、安全で確実なインプラント治療につながるのです。
切らない・縫わない手術の仕組み
フラップレスインプラントでは、まず歯科用CTで取得した立体的な情報をもとに、骨の厚みや神経・血管の走行を細かく分析します。そのデータを活用してコンピュータ上でシミュレーションを行い、インプラントをどの位置・角度で埋め込むかを事前に決定します。
次に、その計画を反映させた「サージカルガイド」というマウスピース状の器具を作製します。ガイドには直径数ミリの穴が開けられており、そこを通じてドリルを操作することで、歯茎を大きく切らずとも予定した位置に正確にインプラントを埋め込むことができるのです。
この仕組みにより、切開や縫合といった大きな外科操作を行わなくても、十分な精度で手術を進められます。患者様にとっては術中の負担が少ないだけでなく、手術時間そのものも短くなる場合が多く、安心して治療に臨んでいただけます。
どんな症例で適応されるのか
フラップレスインプラントは、すべての患者様に行える治療ではなく、一定の条件を満たした症例にのみ適応されます。たとえば、骨の厚みや高さが十分にあり、歯茎の状態が良好な場合には、切らずに小さな穴を開けるだけでも安全にインプラントを埋め込むことができます。こうした症例では、術後の腫れや痛みが少なく、回復も早いため、患者様の負担を大きく抑えられるのです。
一方で、骨が薄い、形態が不安定、あるいは歯茎の状態が良くない場合には、従来の切開手術で骨を直接確認しながら行う方が安全です。また、即時埋入(抜歯と同時にインプラントを行うケース)や骨造成を伴う複雑な症例では、フラップレスでは対応できないこともあります。
このように、どちらの方法が適しているかは、歯科医による精密な検査と診断によって判断されます。患者様の状態に合わせて最適な治療法を選択することが、安心で長持ちするインプラント治療につながるのです。
フラップレスインプラントのメリット
フラップレスインプラントは、歯肉を切開しないという特徴から、多くの患者様にとって身体的・精神的な負担を軽減できる治療法です。従来の手術に比べて痛みや腫れが少ないため、手術後の生活に大きな影響を与えにくい点が大きな魅力といえます。特に仕事や家事などで忙しい40代・50代の方にとって、ダウンタイムが短いことは重要なポイントです。
また、切開や縫合を行わない分、出血が少なく、手術時間の短縮にもつながります。これは患者様の不安を和らげるだけでなく、術中のリスクを抑える効果もあります。さらに、日常生活への復帰が早いため、「治療したいけれど仕事を長く休めない」といった方にも選ばれやすいのです。
もちろん、すべての症例に適応できるわけではありませんが、条件が整えば従来法に比べて大きなメリットを得られる可能性があります。次からは、フラップレスインプラントの具体的なメリットについて、術後の痛みや腫れの少なさ、出血の抑制、精神的負担の軽減、そして早期の日常生活への復帰という観点から詳しくご紹介していきます。
術後の痛みや腫れが少ない
インプラント治療に不安を感じる患者様の多くは、「手術後の痛みや腫れがつらいのではないか」という心配をされています。通常の方法では歯茎を切開して縫合を行うため、術後に腫れや痛みが出やすく、数日から1週間ほど日常生活に影響が出る場合も少なくありません。
フラップレスインプラントでは、歯茎を大きく切らずに最小限の小さな穴を開けてインプラントを埋め込むため、術後の腫れや痛みを大幅に抑えることができます。出血も少ないことから、手術後の負担を感じにくく、患者様にとって「思っていたより楽だった」と感じられるケースも多いのです。
特に40代・50代の方は、仕事や家庭の予定を抱えている場合が多く、「長く休めない」という事情があります。フラップレス法は、そうした方にとって術後の生活をスムーズに続けられる治療法であり、安心して受けられるインプラントの選択肢となります。
手術時間の短縮
インプラント治療を検討される患者様の中には、「手術が長くかかると不安」「体への負担が大きいのでは」と心配される方も多くいらっしゃいます。従来の方法では、歯茎を切開して骨の状態を直接確認する工程が必要になるため、手術時間が比較的長くなる傾向がありました。
フラップレスインプラントでは、歯茎に最小限の小さな穴を開けてインプラントを埋め込むため、切開や縫合といった時間のかかる処置を行う必要がありません。その結果、治療全体の流れがシンプルになり、手術時間を大幅に短縮できる場合があります。手術が短いほど体への負担も少なく、精神的な緊張も和らげやすいのです。
特に仕事や家庭の予定で忙しい40代・50代の方にとって、「短時間で終わる」「その日のうちに普段の生活に戻りやすい」という点は大きな安心材料になります。安全性を確保したうえで効率よく治療を進められることが、フラップレスインプラントの重要な特徴の一つなのです。
精神的な負担が軽減される
インプラント治療を検討される患者様にとって、手術そのものへの不安は大きな心理的負担となります。「歯茎を切って縫う」と聞いただけで恐怖を感じ、治療を先延ばしにしてしまう方も少なくありません。
フラップレスインプラントでは、歯茎を大きく切開せずに小さな穴を開けて治療を行うため、従来の方法に比べて手術に対する不安を和らげやすい特徴があります。出血や腫れ、痛みが少ないという点も、患者様の安心感につながります。
さらに、手術時間が短く、術後の回復も早いことから、「治療を受けても生活に大きな影響が出にくい」と感じられる方が多いのも事実です。歯科医による事前の説明と、患者様に合わせた治療計画を組むことで、治療全体の流れを理解しやすくなり、よりリラックスした状態で手術に臨むことができます。
日常生活への復帰が早い
インプラント治療をためらう大きな理由のひとつに、「手術後どれくらい生活に支障が出るのか」という不安があります。通常の方法では歯茎を切開・縫合するため、痛みや腫れが強く出る場合があり、数日から1週間ほど食事や会話に影響が及ぶこともあります。
フラップレスインプラントは、歯茎を大きく開けずに最小限の小さな穴からインプラントを埋め込むため、術後の痛みや腫れを抑えることができます。その結果、回復期間が短く、治療を受けた翌日から普段通りの生活を送れる症例も少なくありません。手術の流れがシンプルで体への負担が少ないことが、早期の社会復帰につながるのです。
もちろん、患者様の状態や骨の条件によっては回復に時間がかかる場合もあります。しかし、従来の方法に比べて「生活への影響が少ない」と実感される方が多いのは確かです。インプラント治療を検討しているものの、生活や仕事に支障が出ないか不安に思っていた方にとって、大きな安心材料となるでしょう。
フラップレスインプラントのデメリットとリスク
フラップレスインプラントは「切らない」「痛みが少ない」といった大きなメリットがある一方で、注意すべきデメリットやリスクも存在します。どんな治療法であっても万能ではなく、適応できない場合があることを理解しておくことが大切です。
まず、骨や歯肉の状態によっては適応外となるケースがあります。骨が薄かったり、不安定な形態であったりすると、切開して直接確認する通常の方法のほうが安全性を確保しやすいのです。また、フラップレス法では視野が限られるため、歯科医には高い精度が求められます。事前の診断やシミュレーションを正確に行わなければ、インプラントの位置や角度に誤差が生じるリスクも否定できません。
さらに、安心して治療を進めるには、歯科用CTやサージカルガイドなど高度な設備が不可欠です。十分な診断を行わずに手術を進めることは避けるべきであり、経験豊富な歯科医と設備の整った環境で治療を受けることが安全につながります。
次の章では、フラップレスインプラントのリスクを具体的に整理しながら、「適応外となる症例」「手技の精度に関わる課題」「術前診断の重要性」について詳しくご紹介します。
骨や歯肉の条件によっては適応外
フラップレスインプラントは、歯茎を切らずに小さな穴を開けて治療を行える点が大きな特徴ですが、すべての症例に適しているわけではありません。特に、骨の厚みや高さが十分でない場合、インプラントを安全に固定できず、従来の切開手術で骨の状態を直接確認する必要があるのです。
また、歯茎が薄い、炎症を繰り返している、もしくは状態が安定していないといったケースも、フラップレス法ではリスクが高まります。骨造成が必要な症例や、入れ歯を長期間使用して骨が痩せてしまっている場合には、フラップレスでは対応できず、通常の方法を選択することが推奨されます。
大切なのは、見た目だけで「切らない手術が良い」と判断するのではなく、歯科医による精密な診断を受け、自分の状態に適した方法を選ぶことです。患者様の不安を抑え、確実に治療を進めるためにも、適応条件を十分に確認することが欠かせません。
視野が限られるため手技に高い精度が必要
フラップレスインプラントは、歯茎を大きく切らずに治療を行うため、術中に骨の状態を直接見ることができません。通常の方法であれば切開して骨の形態や厚みを確認しながら手術を進められますが、フラップレス法では限られた視野の中で正確にインプラントを埋め込む必要があるのです。
そのため、歯科医には高度な知識と手技の精度が求められます。わずかな角度のずれや深さの誤差が、噛み合わせや将来的な安定性に影響を与える場合もあります。骨や歯茎の状態が十分でないケースでは、リスクがさらに高まるため注意が必要です。
こうしたリスクを抑えるためには、術前のCT撮影による詳細な分析や、サージカルガイドを用いた正確な手術計画が欠かせません。患者様にとって負担の少ない治療であっても、適応症例を見極め、経験豊富な歯科医が慎重に行うことが安全性につながります。
CT・ガイドシステムなど術前診断が不可欠
フラップレスインプラントを安全に行うためには、術前の精密な診断が欠かせません。歯茎を切開しない分、骨の状態を直接確認できないため、歯科用CTで詳細な情報を把握することが重要になります。CTでは骨の厚みや高さだけでなく、神経や血管の位置まで立体的に確認でき、インプラントを安全に埋め込むための基盤となります。
さらに、シミュレーションデータをもとに作製する「サージカルガイド」を用いることで、手術中も計画通りの位置・角度にインプラントを誘導できます。これにより、視野が限られるフラップレス手術でも精度を高めることが可能となり、患者様の負担を最小限に抑えながら治療を進められるのです。
このように、フラップレス法は「切らないから安心」といったイメージだけでなく、適切な診断と準備があって初めて安全に成立する治療です。経験豊富な歯科医がCT検査やガイドシステムを駆使することで、症例に合わせた確実な治療が可能になります。
費用の目安と通常の埋入法との比較
インプラント治療を検討する際、多くの患者様が気にされるのが「費用はいくらかかるのか」という点です。特にフラップレスインプラントは切らない方法であるため、「通常の手術より高いのではないか」と不安を感じられる方も少なくありません。
実際には、フラップレスだからといって費用が大幅に高額になるわけではなく、使用する機器や術前診断の精度に応じて費用が設定されます。サージカルガイドやCTなどの精密検査を行うため、従来法より若干高くなる場合もありますが、治療後の負担が少ないという点を考慮すれば十分に納得できる内容といえるでしょう。
また、インプラント治療は自由診療にあたるため、健康保険は適用されません。ただし、医療費控除の対象になる場合があるため、費用面を正しく理解して計画を立てることが大切です。
次の章では「フラップレスインプラントの費用相場」「通常の埋入法との費用比較」「保険適用の有無と医療費控除」という3つの観点から、具体的に整理してご紹介します。
フラップレスインプラントの費用相場
フラップレスインプラントの費用は、一般的なインプラント治療と大きく変わるわけではありません。多くの歯科医院では、インプラント1本あたりの費用はおよそ 30万〜50万円程度 が目安となっています。費用の幅があるのは、使用するインプラントの種類や、手術に用いる設備、術後のケア体制などによって異なるためです。
フラップレス法では、歯科用CTやサージカルガイドを使った精密なシミュレーションを行うのが一般的です。そのため、通常の埋入法に比べて診断や準備にかかるコストが上乗せされる場合があります。ただし、術後の痛みや腫れを抑えられ、患者様の負担が少ない点を考えれば、費用面でのメリットも十分にあるといえるでしょう。
また、症例によっては骨造成など追加の処置が必要になり、費用が高くなる場合もあります。正確な見積もりを知るためには、歯科医に相談して自分の状態に合わせたプランを提示してもらうことが大切です。
通常のインプラント手術との費用比較
フラップレスインプラントは、通常のインプラント治療と比べるとサージカルガイドの作製費用が追加でかかるのが一般的です。サージカルガイドは患者様のCTデータをもとに作られるため、その分の費用が数万円ほど上乗せされる場合があります。
ただし、近年では通常の埋入法であっても、安全性と精度を高めるためにサージカルガイドを使用する歯科医院が増えてきました。そのため、「フラップレスだから特別に高い」というわけではなく、医院の診療方針や治療体制によって費用の差が生じるのが実情です。
また、どちらの方法でも骨造成や補助的な処置が必要な場合には追加費用が発生します。したがって、費用を比較する際は単純に術式の違いだけで判断するのではなく、自分の症例に合った治療内容を歯科医に相談し、トータルでの見積もりを確認することが大切です。
保険適用の有無と医療費控除
インプラント治療は、虫歯や入れ歯の治療とは異なり、基本的に健康保険の対象外となる自由診療です。そのため、フラップレスインプラントであっても通常の埋入法であっても、保険による費用負担の軽減は受けられません。費用は全額自己負担となるため、支払った金額が大きく感じられる患者様も多いでしょう。
しかし、インプラント治療の費用は「医療費控除」の対象になります。1年間に支払った医療費が10万円(または所得の5%)を超える場合、確定申告を行えば所得税の一部が還付されます。控除を受けるためには、治療費の領収書や支払い記録を必ず保管しておく必要があります。
具体的には、インプラント本体の費用だけでなく、CT撮影やサージカルガイドの作製費用、手術後の通院費も対象になる場合があります。条件や期間について不明な点があれば、歯科医院に相談したうえで、税務署や専門家に確認することが安心につながります。
フラップレス手術の流れ
フラップレスインプラントは「切らない・縫わない」という特徴から、一見するとシンプルに感じられるかもしれません。しかし実際には、精密な診断と綿密な準備を経て行う高度な治療です。治療の流れを理解しておくことで、不安を和らげ、安心して手術に臨むことができます。
まず大切なのは、歯科用CTによる検査です。骨の厚みや高さ、神経や血管の位置まで立体的に確認し、安全に手術が行える状態かを判断します。その後、得られたデータをもとにコンピュータでシミュレーションを行い、インプラントを埋め込む位置や角度を事前に決定します。
次に、このシミュレーションを反映した「サージカルガイド」を作製します。これにより、歯茎を大きく切らずとも計画通りの位置に正確にインプラントを埋め込むことが可能となります。手術当日は、ガイドを装着した状態で最小限の穴を開け、インプラントを埋入。術後は腫れや痛みを抑えながら、早期に日常生活へ戻れるよう配慮したケアを行います。
次の章では「術前の精密検査」「サージカルガイドを使った低侵襲手術」「当日の流れと術後のケア」という3つのステップについて、詳しくご紹介します。
術前の精密検査(CT撮影・シミュレーション)
フラップレスインプラントを安全に行うためには、術前の精密な検査とシミュレーションが欠かせません。歯科用CTによって骨の厚みや高さ、神経・血管の位置を立体的に把握し、患者様ごとの状態を正確に診断します。その情報をもとに、専用ソフトを使って「どの位置に、どの角度で、どの深さまで」インプラントを埋入するかをシミュレーションします。
この工程を経ることで、手術中に歯茎を切開して骨の状態を直接確認する必要がなくなり、治療を短時間で行うことが可能になります。経験や勘に頼るのではなく、事前に立てた計画を忠実に再現できる点が、フラップレスインプラントの大きな特徴です。
さらに当院では、このシミュレーション結果を反映させるサージカルガイドの作製にも力を入れています。次のステップでは、このガイドがどのように治療を支え、患者様の安全性や快適性に貢献するのかを詳しくご紹介します。
サージカルガイドを使った低侵襲手術
フラップレスインプラントを安全かつ正確に行うためには、事前のシミュレーションを反映した「サージカルガイド」が重要な役割を果たします。サージカルガイドはマウスピースのような形をしており、あらかじめ計画された位置に穴が空いています。歯科医師はその穴を通してドリルを操作することで、骨の内部を直接見なくても計画通りにインプラントを埋入できるのです。これにより、手技や経験に頼ることなく精度の高い治療が可能となります。
一般的には、このサージカルガイドは患者様ごとにオーダーメイドで作製され、歯科医院で計測した口腔内データをもとに外部の専門業者に依頼するのが通常です。そのため、作製に日数がかかるうえ、費用が追加されることも少なくありません。
当院では、サージカルガイドの設計ソフトや3Dプリンターを院内に完備しているため、すべての工程を自院で行うことが可能です。これにより、外部委託にかかる余分なコストや時間を抑え、ほぼすべての症例においてサージカルガイドを活用しています。その結果、患者様にとって負担の少ない短時間での手術が実現し、安全性の高いインプラント治療をご提供できる体制を整えています。
手術当日の流れと術後のケア
フラップレスインプラントの手術当日は、事前に作製したサージカルガイドを装着し、計画通りの位置に小さな穴を開けてインプラントを埋め込みます。従来のように大きく歯茎を切開する必要がないため、処置にかかる時間は短く、患者様への外科的な負担も少なくて済みます。局所麻酔を行ってから治療を進めるため、手術中の痛みを感じることはほとんどありません。
埋入後はインプラントが安定しているかを確認し、必要に応じて仮歯を装着する場合もあります。手術の規模が大きくないため、腫れや出血も通常より抑えられ、手術後すぐに歩いて帰宅できるケースが多いのも特徴です。
術後のケアとしては、歯科医から処方される薬の服用や口腔内の清潔保持が基本です。強い痛みや腫れを感じる場合は少なく、多くの症例で数日以内に落ち着きます。ただし、状態には個人差があるため、不安や異変を感じた際にはすぐに歯科医院に相談することが大切です。
フラップレスインプラントが向いている人
フラップレスインプラントは、すべての患者様に適応できるわけではありませんが、条件が整えば大きなメリットを発揮する治療法です。従来の方法と比べて腫れや痛みが少なく、治療後の生活への影響を抑えられるため、「インプラントに興味はあるが手術が怖い」という方にとって有力な選択肢となります。
具体的には、骨や歯茎の状態が良好で、切開を伴わなくても安全にインプラントを埋入できる症例に適応されます。また、手術時間が短く術後の回復も早いため、できるだけ負担を少なく治療を受けたいと考える患者様に向いています。精神的な不安が強い方や、日常生活・仕事への影響を心配される方にとっても安心感のある方法といえるでしょう。
もちろん、適応の有無は歯科医による精密な診断が欠かせません。次からは「痛みや腫れが心配で治療をためらっている人」「仕事や生活でダウンタイムを減らしたい人」「骨や歯肉の状態が良好な人」という観点から、フラップレス法が適しているケースを詳しくご紹介します。
痛みや腫れが心配で治療をためらっている人
インプラント治療を検討される患者様の中には、「手術の痛みが強いのでは」「歯茎が大きく腫れるのでは」と不安を抱き、治療をためらっている方が少なくありません。通常の方法では歯茎を切開して縫合するため、術後に腫れや痛みを感じる場合が多く、それが心理的なハードルとなっているのです。
フラップレスインプラントは、このような不安を持つ方に向いています。歯茎を大きく開けず、最小限の小さな穴を開けてインプラントを埋め込むため、術後の痛みや腫れを大幅に抑えられるのが特徴です。処置にかかる時間も短いため、体への負担が少なく、「思っていたより楽だった」と感じられる症例も多くあります。
もちろん、骨や歯茎の状態によっては通常の方法を選んだ方が安全な場合もあります。そのため、実際に治療を行う際には、歯科医による精密な診断を受け、自分に合った方法を相談することが大切です。
仕事や生活でダウンタイムを減らしたい人
インプラント治療に関心を持ちながらも、「治療後にどれくらい仕事を休まなければならないのか」「生活に支障が出るのではないか」と不安に感じる患者様は少なくありません。従来の方法では、歯茎を大きく切開して縫合するため、腫れや痛みが数日続き、仕事や家事に影響が出る場合が多いのです。
フラップレスインプラントは、こうしたダウンタイムを減らしたい方に適しています。歯茎を最小限に開けるだけで治療を行うため、腫れや痛みを抑えられ、回復も早いのが特徴です。術後すぐに食事や会話に大きな支障が出ることは少なく、多くの症例で「翌日から普段通りの生活に戻れた」と感じる方もいます。
もちろん、すべての患者様に適応できるわけではなく、骨や歯茎の状態によっては通常の埋入法が必要な場合もあります。しかし、体への負担が少なく、治療後の時間を有効に使えることは、忙しい方にとって大きな安心材料となるでしょう。
骨や歯肉の状態が良好な人
フラップレスインプラントは、すべての症例に適応できる治療ではありません。特に重要なのは、骨と歯茎の状態が良好であることです。骨の厚みや高さが十分にあり、歯茎も安定している場合には、小さな穴を開けるだけでもインプラントを安全に埋め込むことができます。こうした条件が整っている患者様では、術後の腫れや痛みも少なく、回復が早い傾向にあります。
一方で、骨が薄い、欠損が大きい、または歯茎の状態が不安定な場合には、フラップレスではリスクが高くなります。その場合には、通常の切開手術によって骨の状態を直接確認しながら治療を行う方が望ましいのです。
適応かどうかは、歯科用CTを使った精密な検査を通じて判断されます。骨や歯茎の状態を正しく把握し、患者様ごとに最適な方法を選択することが、安心で確実なインプラント治療につながります。
まとめ:フラップレスインプラントで不安を減らし、安全に治療を受けるために
フラップレスインプラントは、歯茎を切開せずに小さな穴からインプラントを埋め込む低侵襲な治療法です。従来法に比べて痛みや腫れが少なく、手術時間も短縮できるため、患者様の身体的・精神的な負担を抑えられるのが大きな特徴といえます。
ただし、すべての症例に適応できるわけではなく、骨や歯肉の状態が良好であることが前提条件となります。また、視野が限られる分、歯科医師の精度の高い技術と、CT・サージカルガイドを用いた精密な術前診断が不可欠です。メリット・デメリットを正しく理解したうえで、自分に適した方法を選ぶことが、安心して治療を進めるための第一歩になります。
帝塚山スマイルデザインクリニックでは、日本口腔インプラント学会に所属する院長が、豊富な症例経験と最新の院内設備を活用し、ほぼすべてのケースでサージカルガイドを用いた正確なフラップレス治療を行っています。
当院では、インプラントに関する不安や疑問を解消いただけるよう無料カウンセリング を行っております。安全性と快適性を両立させたインプラント治療をお探しの方は、どうぞ安心してご相談ください。
【執筆・監修者】

帝塚山Smile Design Clinic(スマイルデザインクリニック)
院長:岩下太一(歯学博士)
ITI日本支部公認インプラントスペシャリスト認定医
オステムインプラントインストラクター 講師
日本審美歯科学会 認定医
他、所属学会、認定資格多数
充実した無料カウンセリング

初回費用は一切かかりません。安心してご相談ください。
当院では患者様に安心してインプラント治療を受けて頂くために、無料カウンセリングを充実させております。お口の中のお写真やレントゲン写真、場合によってはインプラントの骨を確認するためのCT撮影も無料で行います。もちろん、初回なので一切費用はかかりません。患者様に今のお口の状態を知って頂き、納得してインプラント治療を受けて頂くことが私たちの喜びです。
ITIインプラントスペシャリスト認定医

~ 世界レベルのインプラント治療をあなたへ ~
帝塚山スマイルデザインクリニックの院長はインプラント治療を他の歯科医師に教えるインストラクターの指導的立場として歯科界に貢献しております。また世界的に有名なインプラント学術団体のITI(International Team for Implantology)の日本支部公認インプラントスペシャリストの認定医でもあります。他院で難しいと言われたインプラント治療でも当院では十分に対応できる技術があります。