治療までの経緯
患者様は左下中切歯の歯折と根の付近から膿が止まらないというお悩みで来られました。CT撮影を行うと根先病巣は大きく、根の先は炎症で吸収されており根管治療では保存ができない状態でした。 そのことを患者様にお伝えしたところ、悪い歯を抜いてインプラント治療を行いたいとのことでした。数年前までならこの狭いスペースに埋入できるインプラントは存在せず、ブリッジが主流でしたが、最近2.8ミリという極細のインプラントが新製品として発売されました。それを使用することによって両隣りの歯を削る必要がなくなります。患者様はそれを強く望まれたので細いインプラントで治療をすることになりました。

臨床例
インプラントの術式
抜いてその日にインプラントを入れる抜歯即時インプラントの術式を選択しました。シミュレーションを行いデンサーバーという特殊なバーで骨質改善を行い、骨を硬くしてインプラントを埋入することになりました。

インプラント手術
インプラント手術は抜いたその日に入る抜歯即時埋入で行いました。抜歯はすぐに終わったのですが、膿がかなりあり掻爬に時間がかかりましたが、ここをおろそかにするわけにはいきません。しっかりと膿取りを行い、デンザーバーで形成し細い2.8ミリのインプラントを埋入しました。

治療終了までの経緯
少し化膿しそうな治癒経過もありましたが、抗生物質を服用してもらい無事インプラントは生着しました。インプラントは細いですがこの細いインプラントは下の前歯と上の側切歯のみに使用できる太さなので適応を間違えなければ十分に強度は発揮できます。患者様も全く痛みなく治療を終えることができたので大変喜ばれていました。
コーヒーをよく飲まれる方なので、あとは最終的なセラミックにうっすらコーヒーのステインが付着すればもっと色調も揃ってくると思われます。


ドクターからのアドバイス
抜歯即時インプラントは歯を抜いてその日にインプラントが入ります。
メリットは歯を抜く事とインプラントを埋入する手術が一度にできる、痛みも少ないなどがありますがその反面、膿があったところにインプラントを入れるので感染のリスクもあります。よって歯を抜いた後の膿取りをしっかりおこなう事や掻爬をしっかりと行う必要があります。そして、膿があったということは骨が吸収していることが多く、残存骨がないとインプラントを固定できません。さらに歯を抜いた部位は骨が活性化して柔らかくなります。よって当院ではデンサーバーという骨を硬くできる特殊なドリルを用いて残っている健康な骨を分析の段階でしっかりと見極めて安全に、性格にインプラント治療を行います。その際にはサージカルガイドや位置を決定するサージカルガイドやプロビガイドを使用します。
患者様の負担や痛み、手術時間を低下させるためには様々な方法があります。


症例の詳細
| 性別 | 男性 |
| 主訴 | 左下の前歯の膿がとまらない |
| 治療内容 | 左下1本のインプラント治療 |
| 費用 | インプラント:44万(税込)✖️1本 |
| 期間 | 3ヶ月 |
| リスク・副作用 | 治療後はしっかりとメインテナンスを行わないと歯周病になる可能性がかります。 |
【執筆・監修者】

帝塚山Smile Design Clinic(スマイルデザインクリニック)
院長:岩下太一(歯学博士)
ITI日本支部公認インプラントスペシャリスト認定医
オステムインプラントインストラクター 講師
他、所属学会、認定資格多数
当院の院長はインプラント治療を他の歯科医師に教えるインストラクターの指導的立場として歯科界に貢献しております。また世界的に有名なインプラント学術団体ITIのインプラントスペシャリストの認定医でもあります。他院で難しいと言われたインプラント治療でもインプラント大阪では十分に対応できる技術があります。
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