「ジルコニアインプラントって通常のインプラントと何が違うの?」
「ジルコニアインプラント1本でかかる費用はどれくらい?」
このような疑問をお持ちではありませんか?ジルコニアインプラントは、近年注目されている100%金属フリーのインプラントです。金属アレルギーなど、金属を受け付けない体質の患者様から特に親しまれています。当院でも、ジルコニアインプラントに興味を持たれる患者様が少なくありません。
そこで当記事では、以下の内容を解説いたします。
- ジルコニアインプラントってなに?
- ジルコニアインプラントの特徴
- ジルコニアインプラントのメリット
- ジルコニアインプラントのデメリット
- ジルコニアインプラントの費用について
当記事を読めば、ジルコニアインプラントの特徴やメリット・デメリットを理解できます。また記事の後半でジルコニアインプラントの費用感についても解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
ジルコニアインプラントとは?
ジルコニアインプラントは、従来のインプラントと異なり、非金属で作られているインプラントです。従来のインプラントも体になじみやすい金属チタンで作られていますが、それでも微量の金属にアレルギー反応を起こしてしまう患者様もまれにいらっしゃいます。
ジルコニアインプラントであれば100%金属フリーなので、金属アレルギーを恐れる必要がありません。そのほか、チタン製のインプラントはインプラント体とアバットメントがグレー色ですが、ジルコニアインプラントは白色なので見た目も美しいです。このような理由から、次世代インプラントとして近年注目されています。
金属アレルギーの方でインプラントを検討されている方は、こちらの記事も併せてご覧ください>>金属アレルギーでもインプラントできる?インプラントとアレルギーの関係を徹底解説
ただし、ジルコニアインプラントは、まだ国内で認可が下りていないので、歯科医師個人の責任で海外から輸入しなければなりません。当院では、世界シェア率ナンバーワンのストローマン社のジルコニアインプラント(ピュアセラミック)を取り扱っています。ジルコニアインプラントを検討されている方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
ジルコニアインプラントの特徴
ジルコニアインプラントには、従来のチタンインプラントにはない特徴があります。
まず、ジルコニアとは金属ではなくセラミックの一種です。そのため金属アレルギーを持つ患者さんでも安心して使用することができます。
また、ジルコニアは金属よりも光を通しやすいという性質があります。そのためジルコニアで作ったインプラントの人工歯は光を通しやすく、より天然の歯に近い自然な見た目に仕上げることができます。
さらに、ジルコニアはチタンよりも強度が高いため、優れた耐久性を持っています。このため、ジルコニアインプラントは長期にわたって安定した咬合力を維持することができます。
ジルコニアインプラントの種類
一般的なインプラントと同様に、ジルコニアインプラントには、ツーピースタイプとワンピースタイプの2種類があります。
ツーピースタイプは、インプラント本体(人工歯根)とアバットメント(上部構造)が分かれているタイプで、それぞれがネジ止めされている構造です。一方、ワンピースタイプは、インプラント本体とアバットメントが一体化しています。
また、ジルコニアインプラントの製造を行うメーカーによっても違いがあります。ジルコニアは非常に硬い材料であり、歯科用のジルコニア製品には、高度な加工技術が求められます。そのため製造技術の高いメーカーを選ぶことで、精密で安定した品質のジルコニアインプラントで治療を受けることができます。例えば当院では、インプラント世界シェアNo.1のストローマン社が提供する高品質のジルコニアインプラントを使用しています。
ジルコニアインプラントの種類にもこだわりたい、どんなインプラントが自分に合うのか知りたい、という方は、まずは歯科医師と相談してみましょう。
当院のジルコニアインプラントの症例
ここで一度、当院のジルコニアインプラントの症例についてご紹介致します。
当院でジルコニアインプラントをご希望される方は、やはりほとんどの方が、金属アレルギーをお持ちの方だったり、金属アレルギーがご不安な方です。後述しますが、ジルコニアインプラントは金属を使用しておりません。そのため金属アレルギーの心配をする必要がなく、これまでインプラントができなかったという方でもインプラント治療をしていただけます。
右上奥歯に1本ジルコニアインプラントを埋入した症例
歯を失ってしまったものの、金属アレルギーの影響でインプラントを断念していた患者様です。当院のホームページをご覧くださり、ご来院いただきました。日本では認可のおりていないジルコニアインプラントですが、当院ではスイスのストローマン社のピュアセラミックジルコニアインプラントを直輸入して治療を行っています。
年齢 | 40代女性 |
主訴 | 金属アレルギーがあるがインプラント治療を行いたい |
治療内容 | 奥歯1本のジルコニアインプラント |
費用 | 77万×1本(税込) |
期間 | 6ヶ月(骨造成6ヶ月) |
リスク・副作用 | 治療後はしっかりとメインテナンスを行わないと歯周病になる可能性がかります。 ジルコニアインプラントは治癒期間を通常インプラントより長くおきます。 |
左下奥歯に1本ジルコニアインプラントを埋入した症例
こちらの患者様は、他院で抜歯を宣告されたためインプラント治療を検討していましたが、金属アレルギーが心配なため、治療になかなか踏み切れずにいました。ジルコニアインプラントは日本で認可が降りていないため、海外から直輸入が必要なこと、そのため期間と費用が通常のインプラント治療よりもかかることをご説明しましたが、それでも金属アレルギーの心配の方が勝るとのご判断でしたので、ジルコニアインプラントでの治療を行いました。
年齢 | 40代女性 |
主訴 | インプラント治療を検討しているが金属アレルギーの不安がある |
治療内容 | 左下奥歯1本のジルコニアインプラント |
費用 | 77万×1本(税込) |
期間 | 6ヶ月(骨造成6ヶ月) |
リスク・副作用 | 治療後はしっかりとメインテナンスを行わないと歯周病になる可能性がかります。 ジルコニアインプラントは治癒期間を通常インプラントより長くおきます。 |
ジルコニアインプラントのメリット
ジルコニアインプラントのメリットは、金属アレルギーを引き起こさないことだけだと思われている患者様も少なくありません。しかし、ジルコニアインプラントにはほかにも多くのメリットがあります。
ジルコニアインプラントの主なメリットは以下の4点です。
- 体になじみやすく金属アレルギーを引き起こさない
- 白色素材だから月日が経っても見た目が美しい
- 歯垢がつきにくくインプラント周囲炎を起こしにくい
- 耐久性・耐熱性に優れる
これらのジルコニアインプラントのメリットについて、以下でそれぞれ詳しく解説します。ジルコニアインプラントにするか迷われている方はぜひ参考にしてくださいね。
①体になじみやすく金属アレルギーを引き起こさない
ジルコニアインプラントは、非金属で人体との相性がいいので、金属アレルギーを引き起こす心配がありません。また、チタン性のインプラントと同様に、あごの骨としっかりと結合します。そのため、インプラントの目的である「天然歯と同等の噛み心地」も手に入れられるのです。
ジルコニアは歯茎との親和性も高く、長期間使用していても歯茎下がりが起きにくいので、アバットメントが露出してくることもほとんどないでしょう。
②白色素材だから月日が経っても見た目が美しい
ジルコニアインプラントは、インプラント体、アバットメント、そして被せ物(人工歯)すべてが白色素材で作られているので審美性にも優れます。チタン製インプラントは、インプラント体やアバットメントがグレー色なので、月日が経って歯茎下がりが起きた場合にグレー色のアバットメントが露出してしまいます。
一方、ジルコニアインプラントは歯茎下がりが起きた場合でも、アバットメントが白色なので見た目に違和感がありません。月日が経って歯肉が薄くなってしまった場合も同じです。チタン製のインプラントは、歯肉がうっすら黒くなってしまいますが、ジルコニアインプラントはその心配がありません。
③歯垢がつきにくくインプラント周囲炎を起こしにくい
ジルコニアインプラントは、歯垢がつきにくいというメリットもあります。それは、ジルコニアの表面がマイクロレベルでとても滑らかだからです。インプラントの周囲に歯垢が蓄積すると、そこから細菌感染を起こし、インプラント周囲炎を引き起こしてしまいます。インプラント周囲炎になるとあごの骨が溶かされ、最悪の場合インプラントが脱落する可能性があるでしょう。
ジルコニアインプラントは歯垢がつきにくいので、インプラント周囲炎を引き起こしにくいです。インプラントの寿命を縮めるインプラント周囲炎になりにくいのは、大きなメリットといえるでしょう。
④耐久性・耐熱性に優れる
ジルコニアインプラントは、耐久性と耐熱性に優れます。ジルコニアは人工ダイヤモンドに使用されるほど石のように硬いので、噛む力にも耐えてくれるのです。
ジルコニアインプラントの寿命は、治療後に適切なメンテナンスを行った場合、チタン製インプラントと同様に約10年以上だと言われています。耐熱性にも優れるので、普段の食事をする上では何の不自由も感じないでしょう。
ジルコニアインプラントのデメリット
見た目に美しく、100%金属フリーのジルコニアインプラントにもデメリットはあります。チタン製インプラントより治療費用がかかってしまうなど、注意すべき点もあるので、ぜひ一度ご覧ください。
ジルコニアインプラントの主なデメリットは以下の3点です。
- 海外から取り寄せるため料金が高くなる
- 国内承認されてなくメーカーの保証が効かない
- 骨造成が必要な方には向かない
これらのジルコニアインプラントのデメリットについて、以下でそれぞれ詳しく解説します。ジルコニアインプラントにするか迷われている方はぜひ参考にしてくださいね。
ジルコニアインプラントのデメリット①海外から取り寄せるため料金が高くなる
ジルコニアインプラントは、チタン製インプラントより治療費が高くなります。歯科医院が個人で海外からジルコニアインプラントを輸入するので、関税などが余分にかかってしまうのです。また、チタン製のインプラントと比較して材料費が高いなど、複数の要因から治療費が高くなってしまっています。
ジルコニアインプラントも、チタン製のインプラントと同様、保険が効かないので自費診療です。当院では、治療を開始する前に必ず治療費のお見積りを出して、丁寧にご説明させていただいています。カウンセリングも無料で行っているので、ジルコニアインプラントを検討している方は、ぜひお気軽にお問い合わせくださいね。
②国内承認されてなくメーカーの保証が効かない
ジルコニアインプラントは国内承認が下りていなく、歯科医院が個人で海外メーカーから取り寄せる必要があります。そのため、メーカーの保証が効かず、治療後の保証が不十分になる可能性があります。
また、お引越し等で治療を受けた歯科医院に通えない場合や、医師が退職した場合はサポートが受けられなくなってしまうかもしれません。治療計画を立てる際に、治療後の保証や、トラブルが起きた際はどうすればいいのかについて医師と話し合うことをオススメします。
③骨造成が必要な方には向かない
ジルコニアインプラントは骨造成が必要な方には向いていません。インプラント治療では、まずインプラント体を埋め込み、インプラント体が骨と結合するのを待ってからアバットメントをつける2回法が主流です。しかし、ジルコニアインプラントはインプラント体とアバットメントが一体化しているため、手術方法は1回法が適用されます。
1回法は、治療期間が短縮されるなどのメリットがあります。一方で、あごの骨が足りず骨造成が必要なケースでは、治療が非常に難しくなるというデメリットもあります。骨造成手術を行った後に骨ができあがるまでの待機期間を取れないからです。2回法では、あごの骨が足りないケースでも、骨造成手術を行って骨ができるのを待ってからインプラントを入れることが可能です。
ジルコニアインプラントの治療費用
ジルコニアインプラントは国内承認されていなく、歯科医院が個人で海外から取り寄せています。輸入関税が上乗せされるので、チタン製のインプラントと比較するとどうしても治療費が高くなってしまいます。 「高額とは聞いたことがあるけど、どれくらい高額なの?」と疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
ここではジルコニアインプラント治療の費用感について、以下の3点を詳しく解説します。
- 1本50万円~70万円が相場
- 治療オプション代金は別途かかる
- 安いからいいわけではない
ジルコニアインプラントにするかどうかを決める判断材料になるので、ぜひ参考にしてくださいね。
①1本50万円~70万円が相場
ジルコニアインプラントの治療費の相場は約50万円~約80万円です。当院では、1本約70万円〜約80万円ほどでジルコニアインプラント治療をご案内しています。内訳は以下の通りです。
- 初回カウンセリング:無料
- 精密検査:20,000円~60,000円
- インプラント手術:150,000円~250,000円
- ジルコニアインプラント費用:約250,000円
- 被せ物(人工歯):150,000円~250,000円
当院のジルコニアインプラント治療では、品質にこだわりストローマン社から輸入したピュアセラミックジルコニアインプラントを使用しております。また被せ物を制作する技工士も一流の技工士に依頼しているため、正直に申し上げるとかなり費用としては高い方になります。もちろん治療前に必ず、患者様個人に合わせた費用の内訳を明示したお見積りをご提出します。ジルコニアインプラントにご興味をお持ちので、かつ高品質なジルコニアインプラント治療をご希望の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
②治療オプション代金は別途かかる
ジルコニアインプラントに限りませんが、治療オプション代金は別途かかります。
例えば、インプラント治療は歯肉を切開するなどの外科手術を伴うので、不安や緊張を強く感じてしまう人もいらっしゃるでしょう。このような患者様には、眠ったような状態で手術を受けられるようになる静脈内鎮静という麻酔オプションをご案内することも可能です。ただし、別途料金がかかります。
オプションをご案内する際には、必ず料金についてもしっかり説明するのでご安心くださいね。
③安いからいいわけではない
ジルコニアインプラントの治療費の相場は50万円~70万円ですが、中には相場よりも安く治療をしてくれる歯科医院もあるでしょう。しかし、安いからいいわけではありません。
治療費が高くなる理由として、最新の専門器具や滅菌・殺菌を徹底した最新設備を導入していることが挙げられます。つまり、相場より安いということは、衛生管理などが万全ではない可能性があるということです。
治療費が安く済んでも、治療後のトラブルが後を絶たないようでは困ります。相場と比較したり、治療費の内訳を見たりして、適切な料金設定の歯科医院を選ぶことが重要です。
まとめ:体にやさしく費用対効果が高い!ジルコニアインプラントで白い歯を手に入れよう!
当記事では、ジルコニアインプラントのメリットやデメリット、そして費用感について解説しました。ジルコニアインプラントは、100%金属フリーで体にやさしいのはもちろん、白色素材で見た目も美しいので近年注目されています。
ジルコニアインプラントは表面が滑らかなので、歯垢がつきにくくインプラント周囲炎になりにくいこともメリットの1つです。メリットがたくさんあるジルコニアインプラントですが、治療費がチタン製のインプラントと比較して高くなるなどのデメリットもあります。
当院では、患者様個人の状況に合わせてジルコニアインプラントのメリットとデメリット両方を丁寧にご説明いたします。その上で、患者様が意思決定するサポートをいたしますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
【執筆・監修者】
帝塚山Smile Design Clinic(スマイルデザインクリニック)
院長:岩下太一(歯学博士)
ITI日本支部公認インプラントスペシャリスト認定医
オステムインプラントインストラクター 講師
日本審美歯科学会 認定医
他、所属学会、認定資格多数
充実した無料カウンセリング
初回費用は一切かかりません。安心してご相談ください。
当院では患者様に安心してインプラント治療を受けて頂くために、無料カウンセリングを充実させております。お口の中のお写真やレントゲン写真、場合によってはインプラントの骨を確認するためのCT撮影も無料で行います。もちろん、初回なので一切費用はかかりません。患者様に今のお口の状態を知って頂き、納得してインプラント治療を受けて頂くことが私たちの喜びです。
ITIインプラントスペシャリスト認定医
~ 世界レベルのインプラント治療をあなたへ ~
帝塚山スマイルデザインクリニックの院長はインプラント治療を他の歯科医師に教えるインストラクターの指導的立場として歯科界に貢献しております。また世界的に有名なインプラント学術団体のITI(International Team for Implantology)の日本支部公認インプラントスペシャリストの認定医でもあります。他院で難しいと言われたインプラント治療でも当院では十分に対応できる技術があります。