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治療までの経緯
患者様は歯を失ってインプラントをしたかったのですが、金属アレルギーがあり、断念していたそうです。そこで当院のジルコニアインプラントを見つけ来院されました。海外ではジルコニアインプラントが使用されていますが、日本ではジルコニアインプラントは認可がおりておらず、当院では患者様の同意のもと、スイスより直輸入して治療を行います。
根の先に膿があり、CTで骨の状況を確認したところ、かなりの骨欠損が見られたので、歯を抜くと同時に骨を足して、半年後にジルコニアインプラントを埋入しました。金属アレルギーの心配がなく、患者様は非常に喜ばれました。
臨床例
ジルコニアインプラント埋入までの経緯
- ①根の先に膿があり、上顎洞にまで炎症が波及したおり、CTでの根の状況を精査したところ、保存が難しいと判断しました。
- ②歯を抜くと当時に骨を足すソケットプリザベーション&オープンバリアメンブレンテクニックを使用し、ジルコニアインプラントのための骨を確保しました。
- ③骨を足して半年以上経過した後、ジルコニアインプラントを埋入しました。GBRした骨なので、年のため、半年ほど経過してから仮歯をいれました。
- ④ジルコニアインプラントにセラミック被せ患者様はチタンの金属のインプラントをすることなく、金属アレルギーんお心配をしないジルコニアインプラントと入れることができました。
ジルコニアインプラントのオペ風景
ジルコニアインプラントは2ピースのものをありますが、接合部での破折などの可能性があるので、私はワンピースのインプラントを選択しております。シンプルイズベストですね。
手術時の風景です。埋入にはジルコニアインプラント特有の数々の注意点があります。それらに注意して丁細心の注意を図りながら丁寧にジルコニアインプラントを埋入します。
ジルコニアインプラント埋入直後
ジルコニアインプラントはワンピースなので、埋入深度に注意が必要です。さらに今回は抜歯と同時に骨を足しているので、しっかりと骨ができているかの確認をするために、少しだけ歯茎を開けて骨の状態を確認し手術を行いました。最小限のインプラント埋入の小さな穴を開けることが痛みを減らし、治癒期間を短縮します。
ジルコニアインプラント治療前後の口腔内写真
歯がなかったところにインプラントがしっかり入りました。骨と歯茎も獲得できました。
患者様も金属アレルギーの心配もなく、大変喜んで頂きました。あとは定期的なメインテナンスを行えば長持ちします。
ジルコニアインプラントが高価な理由
ジルコニアインプラントは日本ではまだ認可がおりておらず、入手するのに非常に困難なインプラントです。日本で扱っている歯科医院は少ないですが、当院は患者様の同意のもと海外のインプラントメーカーから直輸入を行っております。
インプラントメーカーではブランドシェアNo1のストローマン社のピュアセラミックジルコニアインプラントを当院では使用しております。
海外では使用されているジルコニアインプラントですが、円安の影響と海外の物価高によって値段の高騰が続いております。取り扱い書類も全て英語表記であり、輸入する際も医療機器のため税関審査が厳しく多くの書類の提出を求められます。
さらに手術の際もジルコニアインプラントならではの注意事項が多く、インプラント手術に慣れている歯科医師にしか取り扱うことができません。
よって、値段が通常のインプラントよりも高価なことはご了承ください。
世界シェアNo1 ブランドストローマン社製
ピュアセラミックジルコニアインプラント:1本 77万
症例の詳細
年齢 | 40代女性 |
主訴 | 歯をいれてほしいけど、歯科が怖い。 |
治療内容 | 奥歯1本のジルコニアインプラント |
費用 | 77万×1本(税込) |
期間 | 6ヶ月(骨造成6ヶ月) |
リスク・副作用 | 治療後はしっかりとメインテナンスを行わないと歯周病になる可能性がかります。 ジルコニアインプラントは治癒期間を通常インプラントより長くおきます。 |
【執筆・監修者】
帝塚山Smile Design Clinic(スマイルデザインクリニック)
院長:岩下太一(歯学博士)
ITI日本支部公認インプラントスペシャリスト認定医
オステムインプラントインストラクター 講師
他、所属学会、認定資格多数
当院の院長はインプラント治療を他の歯科医師に教えるインストラクターの指導的立場として歯科界に貢献しております。また世界的に有名なインプラント学術団体ITIのインプラントスペシャリストの認定医でもあります。他院で難しいと言われたインプラント治療でもインプラント大阪では十分に対応できる技術があります。
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